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【エボラ出血熱】
米2人陽性に続いてコネティカットでも疑い 「対処に失敗」と国連
【ワシントン=小雲規生】米国内で2人目の医療関係者からエボラ出血熱の陽性反応が出たことを受け、オバマ米大統領は15日、中間選挙の遊説を取りやめ、ホワイトハウスで公衆衛生を含む国家安全保障の担当閣僚らと緊急会合を開いた。
オバマ氏は会合後、「より精力的に対応せねばならない」と記者団に述べ、二次感染の拡大阻止策を急ぐ考えを示した。
米疾病対策センター(CDC)は15日、陽性反応が出たテキサス州ダラスの病院の女性看護師アンバー・ビンソンさん(29)をより高度な隔離治療が可能なアトランタの病院に移送することを明らかにした。
ビンソンさんは、発熱する前日の13日に国内線航空機に搭乗しており、CDCは同じ便の乗客132人の健康状態を調査する。
一方、ロイター通信によると、コネティカット州の病院当局者は16日、患者の1人がエボラ熱のような症状を示しており、確認検査をしていると発表した。
国連安全保障理事会は15日、国際社会がエボラ熱に対して「適切に対処することに失敗している」とする報道官声明を発表した。
世界保健機関(WHO)によると12日現在の感染者は7カ国で計8997人。うち4493人が死亡した。