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脂肪燃焼機能、母乳で発達…東京医科歯科大チーム
東京医科歯科大の小川佳宏教授らは、母乳によって脂肪の燃焼機能が活発になる仕組みを発見した、と発表した。米国の糖尿病専門誌(電子版)に13日、論文が掲載された。
胎児期や乳児期の栄養状態は、何らかの仕組みで記憶され、大人になっても影響を与えることが知られている。例えば、妊婦が過栄養や栄養不足だと、生まれた子どもが成人になってから生活習慣病になりやすい。ただ、その記憶の仕組みはよくわかっていない。
研究チームは、出生直後のマウスの肝臓の遺伝子を解析。脂肪燃焼に関わる遺伝子は、脂肪が豊富に含まれる母乳を与えてしばらくすると、活発に働くように状態が変化することが分かった。この変化には、脂質と結合して働くPPARαと呼ばれる物質が必要だった。
こうした遺伝子の状態の変化は、成長しても引き継がれると考えられる。
小川教授は「授乳期の母親の栄養摂取や人工乳の成分を工夫することで、脂肪の燃焼機能を高め、将来の生活習慣病の発症を予防できるかもしれない」と話す。
(2014年10月14日 読売新聞)
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