(cache) 義援金など１８２万円着服　日本赤十字和歌山県支部の主事

義援金など１８２万円着服　日本赤十字和歌山県支部の主事

　日本赤十字社和歌山県支部（支部長＝仁坂吉伸知事）は９日、前に会計を担当していた男性主事（38）が、東日本大震災の災害義援金など約１８２万７千円を着服していたと発表し、謝罪した。

　主事は２０１１年10月から今年３月末まで、会計を担当していた。12年５月から13年12月までに利用者から受け取った貸し会議室使用料金や講習会費などを46回にわたって着服。東日本大震災やフィリピン台風などへの義援金７件計約21万８千円も含まれていた。

　後任の会計担当者が今年６月、過去の不自然な会計処理に気付き、内部調査を開始。８月20日に調査結果と聞き取りから、着服が分かった。主事は「スナックなどの飲食代に使った」といい、本人がすでに穴埋めしていた約38万５千円を除く約１４４万２千円を全額返還。県支部の鈴木敏彦事務局長は、主事を22日から９月末までの停職処分にした。

　しかしその後、職員の処分は本社と協議する必要があったことが分かり、鈴木事務局長は発覚から約１カ月後の９月19日に本社に連絡。仁坂支部長への報告は10月３日になった。また、ほかにも不正が疑われることが分かり、本社が特別監査を開始した。調査結果が出次第、協議の上、懲戒解雇処分や刑事告訴を検討する。主事は10月からは自宅待機を命じられている。

　記者会見で鈴木事務局長は「特に義援金を預けてくれた人には早急に連絡を取り、おわびをしたい」とし、独断で懲戒処分し、本社や支部長への報告が遅れたことについては「軽率な判断ミスによる失態。猛省している」と謝罪した。

(2014年10月10日更新)