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いじめ18万件余 PCや携帯使用が増加
10月16日 18時06分

いじめ18万件余 PCや携帯使用が増加
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昨年度、全国の学校で確認されたいじめは18万5000件余りに上り、中でもパソコンや携帯電話を使った嫌がらせが、前の年度に比べて1000件近く増えていることが分かりました。
文部科学省は「いじめの形態が変わり、大人が把握しづらくなっているのが課題だ」と話しています。

文部科学省はいじめや不登校などについて、毎年、各地の教育委員会を通じて調査しています。
それによりますと、昨年度、全国の学校で確認されたいじめは、▽小学校で11万8805件、▽中学校で5万5248件、▽高校で1万1039件、▽特別支援学校で768件で、合わせて18万5860件に上りました。
これまでで最も多かった前の年度に比べて、1万2000件余り減少しています。
減少した理由について教育委員会からは「教職員を対象にした研修を行うことで、いじめを未然に防ぐための知識や理解が深まったため」といった回答が寄せられたということです。
一方で、いじめの内容を見てみると、「仲間はずれ、集団での無視」や「金品を要求される」などが前の年度より減っているのに対し、「パソコンや携帯電話で悪口を言われたり嫌なことをされたりする」が1000件近く増え、8700件余りとなりました。
この選択肢を設けた平成18年度と比べると、倍近くに増えています。
文部科学省児童生徒課の平居秀一室長は、「スマートフォンの無料通話アプリ『LINE』を使ったいじめなど、形態が変わってきている。見えづらく大人が把握するのが難しくなっているのが課題だ」と話しています。

「今後は実効性のある対策を」

今回の調査では、「いじめ防止対策推進法」を受けて自治体や学校での取り組みが進んでいるかどうかについても調べました。
「いじめ防止対策推進法」は、自治体や学校がいじめ防止のための基本方針を策定することや、複数の教員や心理や福祉の専門家で組織を作ることなどが定められていて、去年、施行されました。
今月1日時点の状況を文部科学省が調べたところ、ほぼすべての都道府県と4割の市町村が基本方針を定めているほか、学校も96.4%がすでに策定済みでした。
また、いじめ防止のための専門家の組織については、98.5%の学校で設置済みで、都道府県別に見ると、青森県や鳥取県、それに徳島県など14府県ではすべての学校で組織が作られているとしています。
関係機関による連絡協議会を設けた自治体は、都道府県でおよそ9割、市町村でおよそ3割でした。
文部科学省は「法律を踏まえた取り組みは行われていることが確認できたので、今後は実効性のある対策を進めてほしい」と話しています。

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