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「東進」はワタミのような職場でした――ある新卒社員が半年で鬱病を発症、退職後1年半で公務員として社会復帰するまで
東進で、社会復帰に1年半かかるほどのダメージを受けたインタビュイー(現20代後半)。

 「代ゼミ」が大リストラ(来年3月末で27校中20校を閉鎖、40歳以上に早期退職募集)に踏み切るなど少子化で苦しい予備校業界。「勝ち組」の東進ハイスクールは、「今でしょ!」の林修先生に代表されるスター講師の授業を全国にデジタル横展開することで躍進してきた。その授業は、ほぼ全てが人気講師によるDVDやネット配信によるオンデマンド講義で、首都圏の直営校だけでなく、同じ内容が全国に約900あるフランチャイズ校でも提供される。一見、合理的なチェーン展開にも見えるが、その現場は、教育分野の持つ理性的なイメージとは裏腹に、社員に過酷な労働環境を強いて本来支払うべき残業代を利益に換える“ブラック企業”が支えている面もある。「まるでニュースで聞く居酒屋チェーン店(※ワタミのこと)の様な職場だった」――新卒で、ある東進衛星予備校に入社後、連日深夜に及ぶサービス残業でタクシー代も自腹、給料が額面20万円未満という環境のなか、半年で鬱病と診断され退職を余儀なくされた元社員が、自身の体験を振り返り、病に至る経緯とその対処法を語った。

【Digest】
◇教えるというより、教材&自習ブースの権利を提供
◇離職率は年4割超
◇予備校社員の1日
◇トラブル対応で午前3時まで
◇ネットカフェ泊り、月収は20万未満
◇精神科が「明らかな鬱病」
◇肝臓の数値が基準の7倍以上だった
◇行政事務職として市役所に
◇充実した休日を過ごせる環境が重要
◇質問の答えが返ってくる職場
◇早々に職場を離れよ

◇教えるというより、教材&自習ブースの権利を提供
 私が大学院を卒業後、関西にある東進衛星予備校の一つに新卒で正社員として入社したのは、2011年の春でした。もともとモノを教えることが好きで、学生時代に教育産業に興味を持ったこともあり、この業界を選びました。別の予備校にも内定を得ましたが、そこは勤務地が名古屋で引越が必要だったこと、そして、東進衛星予備校は当時から著しく業績を伸ばしていた企業グループだったことから、この会社を選択しました。

インタビュイーが勤務していた東進衛星予備校。個人の特定を避けるため社名は伏せる。
 同期は私を含め、覚えている範囲で8人。うち6人が女性でした。私は希望通り教育部門に配属されました。他にエステ部門、生花を扱うフラワー部門などがあり、社員数は全て合わせて100人ほど。教育部門には塾・予備校が全部で12~13校あったと思います。

 そのうち、高校生を対象とした10校ほどを、東進グループにフランチャイズ加盟して「東進衛星予備校」の看板を掲げ、運営していました。

 東進は、直営校が首都圏にある「東進ハイスクール」、それ以外の地域では「東進衛星予備校」となりますが、提供するサービスの内容に大きな違いはありません。

 『情熱大陸』では、林修先生が東進で生徒を前にして生授業をする様子が紹介されていたが、あれは年数回の「特別公開授業」であって、例外だ。ほとんど全ての東進の授業は、生徒がいない状態でカメラ向けに講義を行い、その動画コンテンツが、衛星・直営問わず、自習ブースで各生徒に提供される形式をとる。
 東進の校舎には、講師は1人もいません。社員が教育に直接関わる業務は、各生徒の勉強の進捗管理などを行い、サポートすることくらいです。各自に勉強の内容を教えるわけではないため、このやり方だと、落ちこぼれを引き上げることは難しいのが実情です。「元から勉強する人物になら、さらに成績アップにつながる類いの勉強法」だと思います。

 人数的に、1人1人に時間を割く余裕はありません。生徒数は時期によってまちまちですが、受験直前になると1校につき最低でも40人前後になります。学費は生徒1人あたりで大体年30万から40万円ほどになり、受講する教科の数で増減します。通常のカリキュラムに加え、夏期冬期の特別講習を受けるとさらに16万円ほどかかるなど、時期によって売り上げも左右されることになります。

インタビュイーの配属辞令。希望通りだった。
 勉強を教えるというよりも、「教材や自習ブースを利用できる権利を提供している」というイメージが、正しいと思います。

 私が担当した校舎は現役生ばかりで、多い時には50人ほど在籍していました。

 そもそも当初より業務範囲は特に限られておらず、辞令には「予備校への勤務を命ずる」と書かれていましたので、仕事の内容についての入社前後のギャップはありませんでした。

◇離職率は年4割超
 入社試験は、エントリーシートでの選考から始まり、出席必須の説明会、筆記、数回の面接を経て、最後に会社の理念に基づいた事業のプレゼンを、社長の前で行いました。

 このプレゼンの評価が非常に高く、社長直々に「歴代の採用試験プレゼンの中で最も良い出来だった」と高く評価されました。この件も入社の理由の一つになりました。今考えると、褒められて舞い上がってしまったのだと感じます。

 私は内定後にアルバイトとして業務に携わるようになったので、実際には入社前年の冬から仕事を始めていました。この時点での業務は、掃除などの雑用と校舎の開け閉め、入校希望者への営業などです。正社員の先輩が3人いたこともあり、アルバイト時点では楽しく過ごせました。

 しかし、この先輩方は、私が入社する頃には全員がやめており、後になって、年間の離職率が4割を超えている、と聞きました。別の先輩が「一体何人辞めさせる気だ」と憤っていたことを覚えています。

◇予備校社員の1日

 正社員となった時点で、この男性以外の人員は、シフト制のアルバイトが数名だけ。アルバイトは別の校舎での業務も兼任しており、担当する校舎に常勤となった男性にほとんどの仕事が集中する形となった。複数の校舎を管轄するエリアマネージャーと呼ばれる女性が直属の上司となったが、彼女も電車で15分ほど離れた別の校舎に勤務していた。実質1人となった男性に対して、会社側が人員補充などの手立てを講じることもしばらくなかったという。
 主要な業務の一つである営業は、まず営業トークの吹き込まれた音源を丸暗記することから始まります。これは会社が独自に作った物で、夏期講習の前など生徒を集めたい時期に配布されます。文言こそ変わるものの、内容は概ね学習方法の説明や他校との違い、メリットの紹介などでした。正社員になりたての時期は、それをテープ起こしで原稿にして覚えるなど、まだ余裕がありましたが、すぐにそれも難しくなりました。

 朝は受け持ち地域にある5校ほどの高校の周辺でチラシ配りです。登校する生徒を目標にしているのですから、午前7時半ごろには現場に到着していないといけません。このチラシを手配する仕事も、自分の仕事でした.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



深夜まで働いてもタクシー代は自腹。残業は、すべてサービス残業とされ、月給が額面20万円を超えたことは一度もなかった。

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