凡夫じゆうちょう

凡夫が見たこと読んだことをじゆうちょうのように書いていきます。なるほど凡夫だ。的が外れてやがる。

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書店員は本の良さを伝えられる仕事なのだろうか?


 半年ほど本屋でアルバイトをしたことのある凡夫です。

 新聞の記事で書店員が特集されていて、本の良さを届けたいと書いてありました。素晴らしいことですが、実際あの仕事は本の良さを届ける仕事だったのだろうかと当時のことを思い出しながら少し書いていきます。 

書店員あるある

書店員あるある

 

 

日常業務で四苦八苦だった。 

 新しい店舗への移設のための仮店舗というかなり特殊な状況で働いていたので、これが全ての書店に当てはまるわけではないのですが日常業務で手一杯でした。本の搬入をやって接客して1日が終わる。社員も含めてそんな感じでした。

 新しい本の情報を仕入れる時間なんてありません。本の情報というと休憩時間中に本好きな人が話しているくらいで、会社から伝えられる情報は売り上げランキングくらいでした。

 根本的に人出が足りておらず、仮設店舗で売り上げも落ちていたらしく社員はピリピリしていました。その上、最年長のアルバイトと店長の仲が悪くてですね、指示が食い違うことが多かったです。

 こうやって振り返ると凡夫の体験を一般的な書店に置き換えることは不適切だと言わざるをえませんね。半年で止めたのもこの辺りが理由です。

POPの見本があった。

 今はどうなのかしりませんが、人気本のPOPは本社から見本が配布されていてそれを参考に作っていました。先輩に聞くと余裕のあるときはバイトにやってもらっていたらしいのですが、それをする余裕がないので今はそうなっている。余所から回してもらっていることもあると言っていました。

 当初は自発的にやっていたことが義務的になり、読んでもない本のPOPを書くという状況が生まれたようです。なんだかなぁと当時は思いました。

本を読むヒマもないくらい忙しそうな社員

 詳細な契約内容を聞けるような間柄ではなかったので間違っているかもしれませんが、凡夫はいた書店には3人の社員がいました。ざっくり説明すると店長とフロア責任者2人の合計3人です。

 店長は本社に呼ばれることが多くあまり書店にいませんでした。なのでフロア責任者の2人が現場の指揮をする、ということにはなっていませんでした。経験の長いバイトが仕切っていてよほどのことがない限りは社員を呼びませんでした。

 社員は事務室で何やら色々と作業をしていました。POPを作ったりクレーム対応をしたり搬入の手続きをしたりと、とにかくいつも機嫌が悪そうだなという印象があります。一度どういう本を読んでいるのか聞いたのですが、忙しくてそれどころではないから最近は読んでいないと言われました。デスヨネー。

そもそも書店員におすすめの本って相談しますか?

  かなり特殊事例なので一般的な書店とは言えませんが、書店員になっても本を読めるのだろうか? 確かに社員割引があって1割安く購入できましたが現場にいる書店員に本を読む余裕があるのだろうか。

 そもそも書店員におすすめの本を相談するお客様ってどのくらいいるのだろう? 本の場所はよく聞かれましたがおすすめの本の相談ってほとんどありませんでした。特集コーナーやPOPで伝えているということなのかもしれませんが、あれもしっかり考えてというよりもその場しのぎで業務に追われてとにかくやったという印象です。

 本の良さを伝える余裕はどこにもなかったです。

まとめ 頑張れ書店員 

 人間余裕がないと駄目になるよね。ありすぎてもダメ人間になりますが。書店員は本の良さを伝える仕事のはずですが、伝える余裕のある環境になっている書店がどのくらいあるのだろう?と思い書きました。

 少なくとも凡夫がいた書店はベストセラー本を売る仕事で手一杯でした。日常業務を減らすなどして、現場に余裕を持たせて自由にやらせたら面白い本屋になるんじゃないかなと凡夫は考えています。 

書店員が本当に売りたかった本

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