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 東急電鉄は14日、東京都大田区の東急多摩川線でこの日早朝、多摩川発蒲田行きの始発電車(3両編成)が、遮断機が上がったままの踏切を時速53キロで通過したと発表した。警報機は鳴っており、トラックが1台待っていたが、踏切内には進入せず、乗客約350人にけがはなかった。

 同社は、台風19号による風雨でレール表面の一部が急にさび付き、遮断機の誤作動を招いたとみている。

 発表によると、踏切通過は14日午前5時15分ごろ、矢口渡(やぐちのわたし)駅―蒲田駅間の矢口渡6号踏切で発生。運転士は約55メートル手前で遮断機の誤作動に信号で気づき、非常ブレーキをかけたが、踏切の約80メートル先で停止した。

 この踏切は約840メートル手前から、レールに流れる電流の検知区間があり、電車の車輪が区間内のレール上を通ると、電流の変化で踏切に信号が送られ、遮断機が降りる。14日午前1時1分に前夜の最終電車が通過した際や、同4時54分に試運転の電車が時速25キロで通った時は正常に作動した。