今朝(米国時間10/14)、Googleの即日宅配サービス、Google Shopping ExpressはGoogle Expressと改名され、有料化へ踏み出した。今後はGoogleがコストをすべて負担する実験から会費制のビジネスモデルとなる。メンバー会費は月額10ドル(年額95ドル)。GoogleはもちろんAmazonプライムを念頭に置いているはずだが、一方で大型の実店舗も長年Amazonの脅威を感じてきた。
そのような利害の一致からすでにCostco、 Target、Staples、Office Depot、Walgreens、Toys R Us、Babies R Us、 Whole Foodsなどの大手リテール・チェーンがこのプログラムに参加している。Googleは今朝、さらに16の小売店が参加したことを発表した。
この中には、1-800-Flowers、Barnes & Noble、Nine West、PetSmart、Vitamin Shoppe、Sports Authorityなどの全国チェーンに加えて、ニューヨークのParagon SportsやロサンゼルスのVicente Foodsのようなローカル店も含まれている。
またサービス地域も、これまでのカリフォルニア北部に加えて、新たにシカゴ、ボストン、ワシントンD.C3都市が追加された。これにともなってボストンではStop & Shop、ワシントンではGiant Food、シカゴではLux Roses、TigerDirect、Treasure Island Foods、Wrigleyville Sportsなどのローカル店がプログラムに参加した。
Googleによれば、今回の拡大で全米で700万人がGooleの即日配達サービスを利用できるようになったという。翌日配達なら1200万人近くがカバーされる。ベイエリアの消費者は21歳以上であればアルコール飲料も注文できる。(これまでのサービス地区はサンフランシスコ市、ペニンスラ(サンフランシスコ半島)、サンノゼ、北カリフォルニア、西ロサンゼルス、マンハッタン)
Amazonプライムとは異なり、Google Expressは会員以外でも利用できるが、その場合は1回ごとに4.99ドルの費用がかかる。
会員は15ドル以上の買物について会費以外には無料で即日ないし翌日配達を受けることができる。また登録会員以外に同一家庭のメンバーも利用できる。一方無料で即日ないし翌日配達が受けられるAmazonプライムの(アメリカでの)会費は年額99ドルだが、これには無料のテレビ、映画のストリーミング、広告なしの音楽ストリーミング、Kindleの無料のeブックなど数々の特典がつく。
宅配ビジネスに進出するとはGoogleも手を広げすぎではないかという印象を持つ読者もいるだろうが、最近のGoogleはますますAmazonを最大のライバルと考えるようになっている。Googleのエリック・シュミット会長自身が、最近、「われわれの競争相手はBingやYahooだと考える人が多いが、検索分野での最大のライバルはAmazonだ。Amazonは一般に検索エンジンだとは思われていないが、何か商品がが欲しいときに人々は必ずAmazonで探す」と説明している。
Googleの広告プラットフォームはデスクトップ、モバイルのOS、ハードウェア、ウェブ・アプリなどインターネットのあらゆる部分に浸透している。にもかかわらず、Amazonで買い物をする消費者はGoogleで検索しないし、したがってGoogleが表示する広告をクリックすることもない。
だが、Googleが宅配サービスを黒字化できるかどうかは不明だ(自動運転車が実用化すればそうなるかもしれない)。
Google ExpressはiOSとAndroidから利用できる。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)
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