【動画】箱根登山鉄道の新型車両「アレグラ号」の試乗会=岩尾真宏撮影
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 箱根登山鉄道(神奈川県小田原市)の新型車両3000形「アレグラ号」の報道関係者向けの試乗会が9日にあり、箱根湯本―強羅駅間を試走した。25年ぶりの新型車両で、11月1日にデビューする。

 「アレグラ」は、同鉄道が姉妹提携しているスイスのレーティッシュ鉄道が走る地域のあいさつ。75人乗りの2両編成で、総製作費は約8億円。荷棚をなくし、足元に置けるようにするなど、余裕を持った造りの車両空間が特徴だ。

 四季折々の箱根の美しい景観を楽しめるように、運転席前方の大きなガラス面は、従来の車両より約50センチ高くなった。1車両に4カ所ある側面の展望窓は足元までガラス面があり、迫力ある風景が広がる。省電力のモーターなどにより、これまでの車両の約半分の電力で走行が可能。走行音も非常に静かになった。

 11月1日には出発式などが予定されている。箱根登山鉄道の年間の利用者は約800万人。箱根の観光客数は年間約2千万人で、円安を背景に最近は外国人観光客が急増しているという。同鉄道の大嶋秀明課長代理(42)は「新しい車両で、箱根全体の観光への波及効果に期待したい」と話していた。(岩尾真宏)