最終日、試合後、ボーイフレンドのキム・ソンホさん(左)と寄り添い笑顔のアン・ソンジュ=静岡県裾野市の東名CCで(武藤健一撮影)
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◇スタンレー・レディス<最終日>
▽12日、静岡県裾野市・東名CC(6561ヤード、パー72)▽曇り、気温21・4度、風速2・8メートル▽賞金総額9000万円、優勝1620万円▽50選手(うちアマ2人)▽観衆5017人
韓国のアン・ソンジュ(27)が6バーディー、ノーボギーの66で回り、4打差を大逆転して今季4勝目、日本ツアー通算17勝目を飾った。しかも、優勝記者会見後に彼氏を報道陣に披露した。愛の力で賞金ランク首位の座も奪回し、2011年以来3年ぶり3度目の賞金女王の座が見えてきた。日本女子ツアーでは前週、森田理香子がトレーナーの男性との熱愛を認めたばかり。相次ぐラブラブに甘いムードが漂っている。
優勝会見を終えたアン・ソンジュが目尻を下げて、うれしそうに明かした。「来てるんです、先週から」
10番終了時点では5打の大差をつけられていたV争い。「あきらめてはいなかったけれど、2位でもいいかなって思ってた」とか。12番パー4で40ヤード残した第3打をピン奥1メートルにつけてパーセーブすると、続く13番で10メートルのバーディーパットを沈めた。14番で2メートルを決めて2打差。15番で李知姫がボギーをたたき1打差。そして16番で2メートルを決めて、ついに並んだ。仕上げは最終18番パー5。パーセーブできなかった李知姫を横目に、しっかりと1・5メートルのウイニングバーディーで締めくくった。
終盤の驚異的な追い上げ、そして逆転勝利。その原動力は、ラブパワーだった。プレー後、誰よりも熱く抱擁した男性が…。その相手は、韓国のプロ、キム・ソンホさん(28)。主にティーチングプロとして活動しているといい、アン・ソンジュとは6月から交際している。
「せっかく遠くから来て応援してくれてる。彼にいいゴルフを見せたかった。知人の紹介で会って、一目ぼれかな。よくけんかもしてるけど、ゴルフも教えてくれて助かってます。心の温かい人。最終戦まで一緒にいてくれる予定なので心強いです」。アン・ソンジュはぞっこんだ。
右手首の故障で8月終わりからまともに試合にも出られず、最近は持ち前の攻撃的なゴルフができなかった。だが、愛の力で完全復活。シーズンは残り7試合。2人の共同作業で、3年ぶり賞金女王の座へスパートする。(月橋文美)
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