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【大リーグ】

カージナルスの一発攻勢でタイ ウォンがサヨナラのソロ本塁打

2014年10月14日 紙面から

◇NLCS第2戦 カージナルス5−4ジャイアンツ

 もはや“伏兵”ではない。4−4の9回、ウォンが84マイル(約135キロ)の内角チェンジアップをジャストミートした打球は、弾丸ライナーで右翼席に飛び込んだ。右手でヘルメットを放り投げ、サヨナラのホームを踏んだところにナインが殺到する。ユニホームが引き裂かれるほど手荒い祝福を受けたウォンは、同僚ピアジンスキーに叫んだ。「これでいいか!?」。打席に入る直前のウォンに「絶対に出塁しろ」と“命令”したピアジンスキーは「俺が言った通りになっただろう?」と、笑顔でハグした。

 「二塁も三塁も踏み損ねそうになったから『しっかり本塁を踏まなきゃ』って思ったよ。自分はホームランバッターじゃない。こんな舞台でこんなことができるなんて、夢にも思わなかった。野球人生でヌーメロ・ウノ(ナンバーワン)だね」。球団史上4人目のポストシーズン(PS)サヨナラ弾を放ったウォンは夢見心地だった。ドジャースとの地区シリーズ第3戦も、7回に決勝2ラン。昨年のワールドシリーズ第4戦では一塁けん制死を喫して試合終了となり、ヘルメットを地面にたたきつけて涙を流した。それも、もう完全に過去の話だ。

 チームとしても、らしからぬ一発攻勢だった。ウォンを含め、この日はソロ4発を乱れ打ちし、「7、8、9回に本塁打」はPS史上初の快挙だ。レギュラーシーズンのチーム105本塁打はリーグ最少で、4発は1試合のみだったピストル打線。それが今PSは6試合で11本塁打、全23得点のうち17得点を一発でたたき出している。マシーニー監督は「今季はなかなか本塁打が出なかったのに、完璧なタイミングでパワー全開になったな」と笑いが止まらなかった。

 「0勝2敗で(敵地)サンフランシスコに行くのだけは勘弁だった。絶対に勝たなきゃいけない試合だった」。3回に今PS4号となる先制ソロを放ったカーペンターも劇的勝利に興奮。リーグ優勝決定シリーズが現在の7回戦制になった1985年以降、本拠地連敗スタートを切った11チーム中、勝ち抜けたチームはゼロ。絶体絶命の一番を拾い、シリーズを五分に引き戻した。

 

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