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【サッカー】

本田、ストライカー宣言 脱司令塔でミラン流を代表注入

2014年10月8日 紙面から

見学者でにぎわうスタンドの前で練習する日本代表合宿に合流した本田=新潟市内で(中西祥子撮影)

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 サッカーの日本代表は7日、国際親善試合のジャマイカ戦(10日・デンカS)、ブラジル戦(14日・シンガポール)に向け、新潟市内で合宿2日目の練習を公開で行い、ファン約5000人が詰めかけた。台風の影響で遅れて合流したFW本田圭佑(28)=ACミラン=は、司令塔の役割を捨て、ストライカーに専念する「ミラン流」でゴール量産を狙う考えを明かした。

 本田はくすりとも笑わず、重大な「路線変更」を淡々と宣言した。

 「日本代表が前進しようとするには、自分はあまりゲームメークに関与してはいけないと思う。いま自分は前で勝負している。ゲームメークというより、前で脅威になる個を追求している」

 W杯ブラジル大会では初戦のコートジボワール戦でゴールを決めながら、チームとともに乱気流にのみ込まれた。全権掌握にこだわり、得点力という長所を生かし切れなかった。

 地に落ちた評価…。誰よりも本田自身が自らに怒り、自らを嘆いた。だけど、大舞台での結果が苦ければ苦いほど、本田にとっては重要な教訓だった。

 磨き上げた考えを1度、捨てた。「自分の家」とまで言ったトップ下から離れ、泥を飲む覚悟で向かうべき“道”を探した。

 「価値観、基準、限界を定めずに“物差し”を築いている最中。それに伴う意識は、W杯前とは180度くらい大きく変わった」

 その成果はミランでの結果に直結した。3トップの右でレギュラーを張り、今季6戦4発。無駄をそぎ落とし、シンプルな志向にたどり着いた。それこそが、フィニッシャーに特化することだった。

 本田は「結果に結び付くための優先順位を定めないといけない」と言い、「数的優位じゃないと(球を)回せないという課題が過去何年もあった。(代表に)若い選手が多いからといって、そこ(ゲームメーク)を助けてしまうと成長しない」と指摘した。

 4年後を見据え、司令塔からの完全脱却。本田によるストライカー革命が、日本代表の命綱になるのか。言葉ではなく、ゴールという目に見える結果を残さなければならない。 (松岡祐司)

 

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