日本株は「落ちるナイフ」、打診買いはあくまで半身姿勢
[東京 14日 ロイター] - グローバルな相場調整が続いている。ドル/円JPY=は107円台で下げ渋っているが、日経平均.N225は1万5000円を割り込んでも反発力は弱い。日本株には割安感を指摘する声も増えてきているが、下方向に勢いが付いている、いわゆる「落ちるナイフ」の状態だ。
打診買いはあくまで半身姿勢であり、腰の入った動きはみられないという。
<日本株、8月以降の上昇分を帳消し>
日経平均は9月25日の年初来高値1万6374円から約2週間半で約1400円(8%強)下落というハイスピードの下落をみせている。1万5000円を割り込み、8月上旬から1か月半かけて上昇した分をほぼ帳消しにした。
「落ちるナイフはつかむな」という相場格言がある。たとえバリュエーションで割安とみても、株価下落に勢いが付いている場合、モメンタムに逆らうとやけどするという意味だ。今の日本株はまさにそうした状態にある。日本株の割安感を指摘する声は、株価下落にともない増えているが、積極的な買いは鈍い。
ニッセイ基礎研究所・金融研究部主任研究員の井出真吾氏は「足元の日経平均のPER(株価収益率)は約14倍。今年の相場展開をみると、1月や4月の下落局面では14倍付近で下げ渋った。年末の一株利益は1150円付近に上昇、PERも政策期待で15倍台を回復するとみており、日経平均は1万7500円を目指す予想に変わりない」との見方を示す。
だが、日経平均は節目の1万5000円を割り込んでも、反発の勢いは鈍い。14日の市場では一時大台を回復したものの、後場には再び水面下に沈んでしまった。「ボラティリティが高くなり、下方向のモメンタムも消えたわけではない。海外勢や国内勢から打診買いが入っているが、あくまで投資姿勢は『半身』であり、腰が入った買いではない。下落が始まれば、すぐに売りに転じるだろう」(大手証券の株式トレーダー)という。
<底堅いドル/円が「救い」> 続く...
要求断固拒否、前例作らず
関係筋によると、中国は香港デモ隊の要求を拒む方針。香港に十分譲歩したと説明、本土の改革で前例を作らないためという。
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