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母乳成分が「脂肪燃焼遺伝子」をオンに10月15日 4時13分
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母乳に含まれる脂肪酸が子どもの体内で脂肪を燃やす遺伝子のスイッチを入れる働きをしていることを、東京医科歯科大学などのグループがマウスを使った実験で突き止めました。
ヒトにも同じ仕組みがあるとみられ、グループは、乳児期に必要な量、脂肪酸を摂取することが糖尿病など生活習慣病の予防につながる可能性があるとみています。
東京医科歯科大学の小川佳宏教授らのグループは、生後まもないマウスの赤ちゃんと母乳で半月余り育てた赤ちゃんで、脂肪の燃焼に関連する3つの遺伝子の状態を比較しました。
その結果、母乳で育てたマウスの赤ちゃんでは、3つの遺伝子のいずれにも、遺伝子のスイッチの役割をするたんぱく質に母乳に含まれる脂肪酸が結合し、スイッチをオフからオンの状態に変えていました。
また、その結果、遺伝子の活動量も、生後まもない赤ちゃんに比べ、2倍から4倍活発になっていました。
グループによりますと、ヒトにも同じ仕組みがあるということで、スイッチをオンにできないと体内に脂肪がたまりやすくなり、糖尿病など生活習慣病のリスクが高まることも考えられるということです。
小川教授は「母親の健康状態によっても脂肪酸の量は変わるので、それが子どもにも伝わり、成人後の健康状態に影響する可能性がある。脂肪酸は粉ミルクにも含まれるが、どのくらいの量が適量なのか、今後、調べていく必要がある」と話しています。