プロ野球9球団の観客動員数が増加 “いびつな人気”から観戦スポーツ本来の姿へ
ダイヤモンド・オンライン 10月14日(火)8時0分配信
パ・リーグではオリックスが大きく観客動員数を伸ばした。昨年の約144万人から約170万人に26万人あまりも増やしている。伸び率は18.4%だ。こちらは昨年の5位から、優勝争いをする健闘を見せた。投では金子千尋、西勇輝、打では糸井嘉男という実力派が期待通りの活躍を見せる。そんなところが観客を引きつけたのだろう。
もうひとつ大きく観客動員を増やしたのが楽天だ。昨年の約128万人から約145万人に17万人近く増えた。伸び率は13.2%だ。が、これはなぜか分からない。昨年は悲願のリーグ優勝と日本一を成し遂げたが、今年は一転、最下位に沈んだ。絶対的エースだった田中将大もいなくなった。なのになぜ観客は増えたのか。昨年の日本一でファンが定着し、その流れに新たなファンが乗ったのかもしれない。
これに次ぐ伸び率9.7%だったのがDeNA。最終成績は5位だが、一時はCS進出の可能性があったこと、そして中畑監督の明るいキャラクターがファンを引きつけたからに違いない。そして微増だったのがセでは巨人、中日、ヤクルト、パではソフトバンクと日本ハム。
● 弱い方が応援したくなる!? 阪神の動員数減少のナゾ
一方、観客動員数を減らしてしまったのが阪神、埼玉西武、千葉ロッテの3球団だ。なかでも不思議なのが阪神。昨年は約277万人だったのが、今年は約269万人。8万人あまり、前年比マイナス3%とわずかではあるが減少した。阪神は昨年も今年も巨人に次いで2位。昨年はペナントレース中盤には巨人に独走を許したが、今年は8月下旬まで僅差の優勝争いをしていて、見応えは今年の方があったはずだ。にもかかわらず減少。阪神ファンは弱い方が応援する気になるのだろうか。
ともあれプロ野球全体で見ると、観客動員数は増加しているのだ。世間ではプロ野球人気に陰りが出ていると言われている。たしかにテレビ中継の視聴率は低迷し、地上波では滅多に放送されなくなった。テレビで気軽に見られなくなれば人々の関心は薄れる。世間一般の注目度は確かに落ちているだろう。だが、その一方で球場に足を運んで観戦する熱心なファンは増えているのである。
最終更新:10月14日(火)8時0分
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