フィギュア:「許してほしい」…高橋の引退会見詳報

毎日新聞 2014年10月14日 21時56分(最終更新 10月15日 00時09分)

笑顔で引退会見する高橋大輔選手=岡山市北区錦町の両備ホールディングスで2014年10月14日午後3時2分、瀬谷健介撮影
笑顔で引退会見する高橋大輔選手=岡山市北区錦町の両備ホールディングスで2014年10月14日午後3時2分、瀬谷健介撮影

 フィギュアスケート男子の高橋大輔(28)=関大大学院=が14日、現役引退を表明した。出身地に近い岡山市内で開かれた地元財団の表彰式に出席し、その席上で引退を発表。続いて開かれた記者会見で引退を決めた理由、長年の競技生活などについて語った。

 ★表彰式での引退発表

◇引退というすっきりとした気持ちで自分を見つめ直したい

 何だかんだで(フィギュアスケートを始めて)20年。漠然と夢を見ていた五輪に3回も出させていただくことができた。経験したくてもできることではないし、その経験を経て、その4年のストーリーが今の自分を作ってくれた。フィギュアスケートというものに出合えてよかったなと思う。

 引退することを決断した。次の目標に向かって進んでいきたい。僕自身も急な決断で、1年、2年ゆっくり考えて、引退するのか、現役を続行するのかを決めていこうと思ったが、悩んでいてもすごく気持ちの中にモヤモヤとしたものが残っている自分がいて、次に進むには一度、線を引くということで引退したいという気持ちになった。

 (今後の)目標は全く定まっていないが、引退というすっきりとした気持ちで、また違った形で自分を見つめ直したい。いろんな道があるし、これからの人生の方がもっともっと情熱が湧くと僕は感じている。現役を引退するということだけは決めて次に進んでいきたいと思う。

 ★記者会見

◇また4年、頑張れるのか考えた時に、わからないと感じた

 −−改めて今後の進退について表明していただけますか。

 ◆8月のアイスショーが終わって、それから考えていこうと思っていたのですが、考えていく上ですっきりしないというか。僕自身もすごく時間がかかるかなと思ったのですが、アイスショーが終わってシーズンに向かう中で、すっきりして次に進むべきかなと思った。簡単に言えば引退なんですけど、(今後のことは)この後によく考えたいと思います。

 −−今の気持ちは。

 ◆現役最後の試合が(2月の)ソチ五輪になり、応援してくださった方の前で「引退します」と言えず、(ファンの)心の準備がないままに引退という報告をするのが申し訳ない。その点は許していただければと思います。正直、現役に未練がないわけではない。チャンスがないわけでもない。気持ちとしては自分の中で、一度、すっきりとした形にしようと思った。

 −−現役に未練があっても引退する理由は。

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