旗揚げ20年目のプロレス団体・IWAジャパンが13日、東京・新宿フェイスで“ラストマッチ”を行った。「新宿2丁目劇場」で一部から絶大な支持を集めていたビンボー団体は、無期限の活動休止に入る。この日は団体の看板で“東洋一のビジネスマン”の異名を取る浅野起州社長(62)が引退試合を敢行。台風19号の影響で雨風が強まる中、会場には往年のIWAファンら397人(満員)が集結。大日本プロレスの登坂栄児社長らからも花が届けられた。
健康には常人の100倍以上も気を使っていた浅野社長だが、2月に脳梗塞を患っていた。そのため、浅野社長が「孝行息子」と頼りにする小峠篤司(28=ノア)が代理出場。ハル・ミヤコ女史率いる足立区の巨大モグラ(♂)と対戦した。UMA軍団を介入させたモグラに苦戦しながらも、浅野社長がチェーンでモグラの顔面を一閃。小峠がスワンダイブ式のボディープレスで沈め、有終の美を飾った。
引退セレモニーでは10カウントゴングが鳴らされ、本紙からは浅野社長の化身である宇宙人アサターや、伝説の滝修行の写真がコラージュされた巨大パネルが贈呈された。感無量の浅野社長はワンワン号泣しながら「湿っぽくしてもしょうがないじゃない。今日で辞めますが、皆さん、健康にお過ごしくださいよ」とファンに別れを告げた。
浅野社長の引退に伴い、IWAは無期限の活動休止に入る。しかし本紙の引退報道(10月1日付)以来、浅野社長のもとには各プロレス団体ほか、関係各所から問い合わせがジャンジャン殺到。命より大事な定食屋「花膳」(新宿2丁目)の営業にも支障をきたしたという。また、ビッグフットらのUMAグッズを扱う関連会社からも連絡があり、ファンからも団体運営を手伝いたいという声が届くなど、継続を望む声は後を絶たない。
「オトコ手ひとつで頑張ってきましたが、ここで区切りをつけて、お休みしますね…」と浅野社長は稲穂より低く頭を下げた。熱狂的マニアを生んだ「新宿2丁目劇場」も、いったんは閉幕となりそうだ。
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