迷ったときはいつも本が導いてくれた。過日会社上層部、具体的にはW常務から半ば強引に見識を拡張するのに役立つからと貸与され、感想文の提出を求められた本が思いのほか素晴らしく、真剣に、真顔で人生に向かい合おうと思わされるものだったのでご紹介したい。内容については各自読んでいただくとして、いつもふざけてばかりの僕が思わず真顔になってしまったフレーズを抜粋しておく。座右の銘にしていただければ甚だ幸いだ。
A「アカシックレコードが明かす人類創生の謎と驚愕の未来」中津川 昴
※アカシックレコードとは宇宙の始まりから終わりまでを記録した図書館のようなもの…らしい。ミュージシャンが曲をひらめくときはアカシックレコードにアクセスしている…らしいです。W常務曰く、アカシック何某を活用出来るようになれば消費税10パーセント時代も恐れることはないそうです。
神フレーズ1「この地球にやってきて数万年になりますが、昔の知恵が継承されたらこれ以上嬉しいことはありません」(5頁)
※千年女王を軽く超越。冒頭から真顔。
神フレーズ2「2018年6月 自動車産業がロボットをつくります」(124頁)
※ASIMO…(真顔)
神フレーズ3「アセンションの後(※2012年)、消える人たちがたくさん出てきます。五次元の方にそのまま移動してしまったからです」(154頁)
さりげなく神隠しのメカニズムを解明していて真顔にならざるをえない。
B「戦利品は地球!超知性のエイリアス〈アザース〉たちの銀河間戦争」並木伸一郎
※あざーすっ
神フレーズ4「地球占有権をめぐる闇と光のスターウォーズが現在進行中!」(裏表紙)
※何も言えなくて真顔。
神フレーズ5「超兵器ハープは、大地震を引き起こすばかりではない。情報では、嵐やハリケーンも意のままに創出し、消滅させることもできるという」(137頁)
※気象予報会社だったっけ?(真顔)
神フレーズ6「日本はもとより世界中の人々が危機感を持って注意力を喚起させれば、磁場はおのずと強固なものとなるはずだ。この喚起=覚醒が意味することこそ、『大いなる真のアセンション』ではないだろうか。そんな時期にあって、光のアザースの末裔たる日本人に与えられた役割とは、重大なもののはずである」(273頁)
※解読不能で今まで学んできたことがまるで役に立たないことを思い知らされる。真顔にならざるをえない。
C「ついに宇宙人が最終戦争後のシナリオを用意しました」田村珠芳
※こんな素晴らしい本をわたされたときの僕の真顔ぶりを想像してほしい。
神フレーズ7「闇の支配者たちがいま、何をしたいのかと言えば、日本の首都である東京を麻痺=壊滅させ、できるだけ手をかけずに占領したいわけです。」「どんな方法で占領するのが楽かと言えば、闇の勢力によるこれまでの戦略オプションでは内戦が有力だったのですが、地震という、一見天変地異にみえて実は人工的なシナリオが存在するオプションがここにきて有効かもしれないという発想が、複数の理由で浮上した可能性があります」(4頁)
※超兵器ハープが大地震を起こせるらしい。どうすれば弊社の業務に活かせるのだろうか…真顔にならざるをえない。
神フレーズ8「民主党政権を使って国民の生活を疲弊させる」(43頁)
※250頁中唯一の僕のような未熟者でも理解できたセンテンス。違う意味で真顔にならざるをえない。
神フレーズ9「ウォークインもワンダラーも、普通は特に目的もなく、見聞を広めるために宇宙を旅していることが多いのですが、現在、地球に来ている宇宙人はちょっと特別です。彼らは地球の危機を救うために集まっています」(227頁)
※訳のわからない前半部から誰でもわかるウルトラマンに着地させる文章技巧に真顔にならざるをえない。ショワッチ!
以上。各自Amazonなどで探して読んでいただければと思う。Amazonのリンクを貼っていないのは事情を察してほしいとしかいえない。セキュリティの点から。
社業とどう繋げていいかがわからず、僕はいまだに感想レポートを書き切れていない。みなさんから助言をいただけたら嬉しい。
大変に素晴らしい本なので購読は、隠れ切支丹のごとく電子書籍を利用して家族に露見しないように注意してもらいたい。僕は読んでいるところを妻に発見されて義父と臨時面談させられこの愛すべき本を踏み絵させられ表紙に穴があくまでカカトで踏みつけるハメになった。良薬は口に苦しなのである。それではまた。ショワッチ!
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・「かみぷろ」さんでエッセイ連載中。
「人間だもの。」
・ぐるなびさんの「みんなのごはん」にてエッセイ連載中。
「フミコフミオの夫婦前菜 」