エボラ出血熱:防護すきだらけ 欧米で2次感染

毎日新聞 2014年10月14日 22時49分(最終更新 10月14日 23時46分)

担当したエボラ出血熱患者から感染した看護師の回復を祈って病院前に集まった同僚ら=マドリードで2014年10月14日、ロイター
担当したエボラ出血熱患者から感染した看護師の回復を祈って病院前に集まった同僚ら=マドリードで2014年10月14日、ロイター

 ロメロさんが1人で患者の病室に入ったことも分かり、患者の病室から出た廃棄物を、厳重な措置を施さないまま他の従業員が使用するエレベーターで運んだとの報道もある。一方、看護師の一人は仏紙ルモンドに「カルロス3世病院は予算不足で感染症対策病院の指定を外れ、今回の感染者受け入れで慌てて再開した」と暴露した。

 欧米の医療関係者の間で不安が高まっている。スペインの医師はエルムンド紙に「我々は何カ月も前から十分な教育や訓練が必要であると訴えてきた。明日にも自分が患者を診なければならないが、まだ防護服をどうやって着るのかすら教えてもらっていない」と訴えた。米国の全米看護師連合の調査によれば、85%がエボラ熱対策の教育を受けておらず、36%に防護服がない。13日、「CDCで使用されている高レベル防護服と訓練を与えよ」との声明を出した。

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