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危険運転傷害にあたらず 京都地裁
10月14日 22時38分

去年9月、京都府八幡市で小学生の列に車が突っ込み、児童5人がけがをした事故で、京都地方裁判所は、最も悪質な部類の事故だとしながらも、制御できないほどスピードが出ていたとは認められず、より刑の重い危険運転傷害罪にはあたらないとして、車を運転していた少年に懲役2年6か月以下の判決を言い渡しました。

去年9月、京都府八幡市で小学生の列に乗用車が突っ込んで児童5人がけがをした事故で、運転していた19歳の少年はいったん自動車運転過失傷害の罪で起訴されました。
裁判で、検察側は、より刑の重い危険運転傷害罪への切り替えを求め、懲役4年6か月以下を求刑したのに対して、弁護側は「ドリフト運転を行う意図はなく、危険運転傷害罪にはあたらない」と主張していました。
14日の判決で、京都地方裁判所の後藤眞知子裁判長は「公道で無謀にもドリフト運転を試み、失敗して起こした事故で、最も悪質な部類に入る。以前からドリフト運転を繰り返していることからも、起こるべくして起こった事故だ」と指摘しました。
その一方で、「車の制御ができないほどスピードが出ていたとは認められず、危険運転傷害罪にはあたらない」として、自動車運転過失傷害の罪を適用し、少年に懲役2年6か月以下を言い渡しました。判決について、少年の弁護士は「危険運転傷害罪は成立しないというこちらの主張は認められたが、ドリフト走行を試みていないという主張は認められていない」などと話し、控訴を検討していることを明らかにしました。
事故でけがをした児童の家族は「裁判長は起こるべくして起こった事故と指摘しているのに『危険運転傷害罪にはあたらない』とされ、刑が軽くなったことには納得ができない」と話していました。
判決について、京都地方検察庁の永村俊朗次席検事は「判決内容を精査し、上級庁とも協議のうえ、適切に対応したい」というコメントを発表しました。

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