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 医師紹介会社最大手「MRT」(東京都新宿区)から、登録医師ら1万7千人分の情報を持ち出したとして、警視庁は14日、元同社社員の三上兼吾容疑者(36)=東京都日野市豊田2丁目=を不正競争防止法違反(営業秘密の領得)の疑いで逮捕し、発表した。「弁護士が来るまで話さない」と話しているという。

 サイバー犯罪対策課によると、三上容疑者はMRT社でシステムエンジニアとして働いていた2012年5月、会社のサーバーから同社に登録していた医師や看護師1万7千人の氏名や連絡先など、営業秘密に当たる個人情報を不正に取得した疑いがある。データの一部は、MRT社の元代表が設立した別の医師紹介会社(東京都渋谷区)への家宅捜索で見つかったものと同一で、警視庁は三上容疑者が持ち込んだとみている。

 MRT社は医師らによって00年に設立され、転職やアルバイトを希望する医師を24時間態勢で病院側に紹介している。同社によると、累計の紹介件数は65万件を超えるという。