韓国軍:対戦車兵器の99.2%が老朽化

北の主力戦車に対抗困難

 韓国軍が保有する対戦車兵器の99.2%は老朽化し、使用可能な兵器も北朝鮮軍主力戦車の装甲を貫通できないことが明らかになった。北朝鮮陸軍の主力兵器である戦車の前で、韓国軍の歩兵部隊がほぼ無防備だということを意味している。

 韓国陸軍が13日に与党セヌリ党の宋泳勤(ソン・ヨングン)議員へ提出した資料「陸軍保有対戦車武器現況」によると、韓国軍が保有する対戦車兵器約4万6200基のうち、老朽化していないものは約360基にとどまる。韓国軍は、米国製のTOW、ロシア製のMETIS-M、106ミリ無反動砲、90ミリ無反動砲、パンツァーファウスト(PZF)3、M72LAWの計6種類の対戦車ミサイル・ロケット、無反動砲を持っているが、このうち武器の寿命が満了していないのはMETIS-M、106ミリ・90ミリ無反動砲の3種類にすぎない。

 さらに、使用可能な対戦車兵器でさえも、北朝鮮軍主力戦車の装甲を貫通できないことが明らかになった。韓国軍による分析の結果、北朝鮮軍が約900両保有しているとされる戦車「天馬号」の装甲を貫通できる対戦車兵器は、METIS-Mミサイルだけだった。韓国陸軍は「METIS-Mミサイルも、北朝鮮軍の新型主力戦『先軍号』(推定約200両保有)の装甲を貫通する威力はない」とみている。また、106ミリ・90ミリ無反動砲には夜間観測装置がなく、夜間戦闘の遂行が困難だ。

 宋泳勤議員は「韓国陸軍が敵の主力戦車に対抗困難というのは深刻な問題」と語った。

梁昇植(ヤン・スンシク)記者
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