【コラム】追い越せる日本、追い越せない日本

ノーベル賞受賞歴に見る韓国と日本の距離

 韓国と「近くて遠い国」と言われる日本は、「近くて近い国」になるかのように見えて、また遠い国になっている。歴史認識をめぐる対立のことを言っているのではない。国の基礎がどれだけ堅固かということだ。国際化・情報化の時代にあっては、科学の水準が国の水準となる。毎年10月になると、韓国人はノーベル賞のために大騒ぎする。隣の日本から受賞者が出たときにはなおさらだ。今年のノーベル物理学賞は日本人の研究者3人が共同で受賞した。日本人3人がノーベル賞を受賞するのは、2008年の物理学賞に続き2度目だ。日本人のノーベル賞(自然科学部門)受賞者が19人(米国国籍者2人を含む)いるのに対し、韓国人の受賞者が1人もいないことから、サッカーになぞらえて「19対0」と皮肉る声も出ている。

 ノーベル賞は何も、一国の科学の水準を評価する物差しではない。ノーベル賞を受賞した偉大な科学者よりも、受賞できなかった偉大な科学者の方が何十倍も多い。それでも、心の中は穏やかではない。自然科学部門のノーベル賞受賞者の9割は、米国・ドイツ・英国・ロシア・フランス・日本の出身だ。ノーベル賞受賞者の数と、その国の国力の充実度の相関関係は否定できない。英国経済が「英国病」と言われるほど深刻な状態だった時期、英国の経済学者が相次いでノーベル経済学賞を受賞し、物笑いの種になったが、自然科学部門の賞にはそのようなことはない。

 2000年代に入り、日本人のノーベル賞受賞者は、それまでとは異なった経歴の持ち主が多くなっている。かつてノーベル賞受賞者は京都大学か東京大学の出身者だった。新入生の入学試験の点数は東京大の方が高いにもかかわらず、ノーベル賞受賞者はなぜ京都大出身者の方が多いのかという話題は、テレビのトークショーでたびたび登場する。だがこのような様相は、今では大きく変わった。東京工業大、名古屋大、東北大、長崎大、北海道大、神戸大、徳島大といった大学の出身者の合計が、京都大と東京大の合計に匹敵するようになった。東京工業大を除けば全て地方の大学だ。これは自然科学の研究の底辺がそれだけ広がったことを意味する。また、2002年にノーベル化学賞を受賞した日本人の最終学歴は地方の大学の学部卒だ。ノーベル賞(自然科学部門)の100年の歴史で、初めての「学士」の受賞者だ。

姜天錫(カン・チョンソク)論説顧問
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