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韓国海洋警察の発砲 中国政府が反発強める10月14日 2時40分
韓国の海洋警察が韓国南部の沖合で違法に操業を行っていた中国漁船の取締りを行った際に発砲し、漁船の船長1人が死亡したことを受けて、中国政府が責任者の処罰を求めるなど反発を強めており、中韓関係への影響が指摘されています。
韓国の海洋警察によりますと、今月10日、韓国南西部、チョルラ(全羅)北道プアン(扶安)郡の西およそ150キロ沖合で違法に操業していた中国漁船の取締りを行っていた際に、海洋警察の捜査員が発砲し、この弾に当たって漁船の船長が死亡しました。
海洋警察は、捜査員が取締りのために漁船1隻に乗り込んだところ、ほかの漁船4隻から数十人の乗組員がこの船に乗り移ってナイフなどを振りかざしながら妨害したため発砲したとしており、これまでに乗組員3人を公務執行妨害などの疑いで逮捕しました。
韓国側の取締りで死者が出たことについて、中国外務省の洪磊報道官は13日、記者会見で強い不満を表明するとともに、「韓国側がこの事案を徹底的に調査し、責任者を厳しく罰するよう要求した」と述べるなど、強く反発しています。
また、韓国政府によりますと、去年の中韓首脳会談での合意に基づいて今月15日から行われる予定だった違法操業に対する共同巡視活動も、中国側からの申し入れで急きょ延期になったということで、今回の事態が両国の関係に影響を与える可能性も指摘されています。