軽過ぎる判決:裁判官ミス…気付いた検察も控訴見送り

毎日新聞 2014年09月19日 22時20分(最終更新 09月20日 09時56分)

 広島地裁で今年2月にあった強盗事件の判決で、裁判官が刑の下限より軽い判決を言い渡し、検察がそのミスを知りながら控訴せずに違法な判決を確定させていたことが分かった。広島地検が19日発表した。ミスに気付いた裁判官が担当検事に誤りを伝えたが、相談を受けた先輩検事は「被告に不利益な判決ではなく執行猶予も付いている。あえて控訴して是正する必要はない」とアドバイス。控訴が見送られていた。

 地裁は担当の上岡哲生(かみおか・てつお)判事(47)を口頭で注意。地検は担当検事を訓告とし、先輩検事を戒告の懲戒処分とした。2検事の名前は明かしていない。

 地裁と地検によると、上岡判事は強盗などの罪に問われた男に懲役2年4月、執行猶予4年を宣告。しかし、刑法は情状酌量による懲役刑の減軽について、最も短い刑の更に2分の1(この事件では2年6月)までと定めており、判決はこれを2カ月下回っていた。

 先輩検事は違法判決の認識があったといい、地検の高橋久志次席検事は「このような行為に及んだことは誠に遺憾」と述べた。地裁の大段亨(おおだんとおる)所長も「不適法な判決がなされたことは誠に遺憾」とのコメントを出した。【石川裕士】

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