スコットランド:住民投票で独立否決

毎日新聞 2014年09月19日 13時33分(最終更新 09月19日 18時51分)

開票速報を見て喜ぶ独立反対派の人たち=スコットランド・グラスゴーで19日、AP
開票速報を見て喜ぶ独立反対派の人たち=スコットランド・グラスゴーで19日、AP
スコットランドの概要
スコットランドの概要

 【エディンバラ(英北部スコットランド)小倉孝保、篠田航一】英国からのスコットランド独立の是非を問う住民投票は18日午後10時(日本時間19日午前6時)に締め切られ、即日開票された。結果は32行政区別に順次発表されている。大都市まで開票作業が進んだ19日午前5時40分現在、英国残留を望む独立反対票は賛成票を8.5ポイント上回った。英BBC放送は「反対多数確実に」と速報。独立否決が確実な情勢となった。

 投票率はほぼ80%を超えており、国政選挙レベルで過去最高だった約84%を超える勢い。最終結果は午前7時(同午後3時)ごろ判明する見通し。

 投票締め切り直後に発表された英世論調査会社ユーゴブの当日世論調査(約2600人対象)では、独立反対派が54%で賛成派の46%を上回った。また、事前の世論調査で独立賛成派が優勢と見られていたグラスゴー近郊レンフルーシャーでは、予想を覆し反対派が約53%を獲得した。

 大票田のエディンバラなど都市部の開票終了は午前5時(日本時間午後1時)過ぎまでもつれこんだ。

 賛成派が勝利すれば、スコットランドは1707年にイングランドなどと連合王国(英国)を形成して以来約300年ぶりに独立することになっていた。英国を構成する北アイルランドやウェールズ、さらにスペインのカタルーニャ自治州など欧州各地の分離独立・自治権拡大運動にも影響を及ぼすおそれがあった。

 投票は、独立に賛成か反対かを問う二者択一式。英国、英連邦、欧州連合(EU)加盟国の国籍を持つ16歳以上のスコットランド住民に投票権があり、有効投票の過半数によって独立の可否が決まる。有権者登録数は約428万人だった。

 今年6〜8月の英メディアの世論調査では独立反対派がリードしていたが、9月に入り賛成派が急迫。一時は逆転する調査結果も出た。スコットランド自治政府が主張する北海油田の資源独占案や核兵器の非保有構想、北欧型の高度福祉社会の構築などが徐々に有権者に浸透したとみられる。

 危機感を強めた英国側は、最終盤にキャメロン首相(保守党党首)や野党・労働党のミリバンド党首らがスコットランド入り。独立に伴う経済的リスクの大きさなどを訴える一方、英国残留を条件に一層の自治権拡大を約束するなど、与野党が共闘して「独立阻止」に動いていた。

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