学校で勉強したいというただひたむきな思いから出発した小柄な少女が、世界の栄誉に輝いた――。ノーベル平和賞に決まったパキスタン出身のマララ・ユスフザイさん(17)が10日午後、メディアの前に姿をみせて会見したのは、いま住んでいる英中部バーミンガムで、いつも通りに学校の授業を終えてからだった。

 市内の公共図書館の講堂に、緑と赤を基調とした民族衣装をまとって登壇したマララさんはまず、平和賞をパキスタン人としては初めて、また17歳の若さでの受賞に「誇りに思います」と切り出した。

 インド人人権活動家カイラシュ・サティヤルティさんとの共同受賞だ。紛争がくすぶり続ける両国だが、彼女は、違いを超えて人権擁護のために一緒に貢献すると強調。すでにサティヤルティさんと電話で話し、両国関係改善につなげるため、お互いの国の首相を授賞式に招こう、と合意したことも明らかにした。

 受賞を知ったのはこの日午前10時15分ごろ、化学の授業中だった。発表時刻をとうに過ぎていたため、自分は選ばれなかったのだと確信していたら、教室に入ってきた先生から受賞を伝えられ、驚いたという。

 それでも、そのまま授業を受け続けた。「それ(賞)で、テストが楽になるわけではないです」。ちらりと浮かべた笑みに、女子高生の素顔がのぞいた。