大バカが決めた消費増税で貧乏人が増えそうなので警告します
前回は「ネオナチ女性閣僚をぶっ壊せ」という暴言を吐いてみましたが、今週は「ヘイトスピーチをぶっ壊せ」です。
最近、突然メジャーになったこの新たなカタカナワードであります。ヘイトスピーチとは、特定の国籍、人種、宗教、年齢、障害、性的嗜好の人に物理的、精神的暴力を振るったり、嫌がらせをすることです。要するに、自分では変えられない属性を持っている少数派の人に嫌がらせをしたり、その存在を脅かすということです。
今や昼間のワイドショーでも取り上げられるトレンディーターム。このタームなくして今の日本を語ることはできません。「恋人はサンタクロース」「靴は裸足で履け」「これは日サロで焼いたんじゃない、最初から黒いんだ」「パンツに麻薬を入れたのは俺じゃない」という昭和の名言と並び、2014年代表するタームになるに違いありません。
スマートフォンをスマホンと呼んでゾマホンと混同しているうちの実家の年寄り達でさえ、「ヘイトスピーチがあ」と言い始めましたので、このトレンド、そろそろ終わりなんじゃねーか、これってナタデココじゃないの、という気がしないでもありません。
しかし、ヘイトスピーチは今や貧乏で低能で不細工で風呂嫌い独男の詩吟であり、命の叫びを込めたポエムなのです。大学教養程度の経済学の教科書さえ読みこなせない大バカな人々が決めた消費増税により、貧乏人がもっと増えそうですので、しばらく止みそうにありません。
さて、なぜヘイトスピーチをぶっ壊さなければならないか。
一言で言うと、日本にとって何もよいことがないからです。
常識のある人はご存知かと思いますが、今や日本は世界で最も少子高齢化が進んでいる国であります。2014年には0~14歳の年少人口の割合が12.9%で過去最低を更新した上、65歳以上の高齢者の割合は 25.1%と過去最高であります。つまり、4人にひとりが65歳以上です。
国土交通省の試算によれば、2050年になると、なんと65歳以上が40%に達し、日本の人口は今より30%減少して約9700万人になります。働き手である生産年齢人口(15歳〜64歳)は8442万人(66.1%)から4,930万人(51.8%)に激減し、全国の6割以上の地域で、人口が2010年時点の半分以下になるとされています。厚生労働省の社会保障審議会福祉部会は今 後 10 年間で新たに必要となる老人介護に従事する人は、 40 万人から 60 万人になるとしています。
イギリスでは80年代にヘイトスピーチが禁止に
つまり、老人がドンドン増えるから社会保障費は莫大に増え、人口が減るのでお客さんが減る。働く人が減れば生産される物は減り、商売も減るので税収が減る。しかし、社会保障費や公共施設の維持費は増大する。悪夢のようなスパイラルです。一言で言うと、つまり、日本全体が貧乏になるということなのですが。
では、今のような生活レベルを維持するにはどうしたらいいか。まず働く人を確保しなければなりませんね。労働を効率化すると言ってもそんな簡単にはできませんし、業種によっては無理な物も沢山ある。女性とか老人を活用すると言っても、スーパーの裏で天ぷら揚げてた人がいきなりコーディングできるわけじゃないので、外から買ってくるほうが早いんです。要するに外国人を入れろということ。
しかし、外国には様々な宗教があり、言葉も見た目も様々で、性的嗜好だって日本にずっといる人より多様です。そういう多様な属性の人が「死ね!」「お前は雑巾と布巾の区別さえできない」「ゴキブリ!」と叫ばれたり石を投げられるような環境じゃ恐ろしくて住もうとは思えませんね。
前回の記事でご紹介したように、北米と欧州の殆どの国、そしてイスラエルには、ホロコーストの否定、ナチズム、特定の人種や国籍者への物理的、心理的暴力を禁止する法律があって、日本でカジュアルにやってるヘイトスピーチをやったらドイツやイギリスでは禁固刑です。
例えば、イギリス検察庁(Crown Prosecution Service)は、ヘイトスピーチを含む人種や宗教による差別とは、「人種や宗教など特定の属性の人に対して嫌がらせや暴力行為を働き、被害者が迫害されたと感じること」と定義しています。
関連サイト/Racist and Religious Crime - CPS Guidance
ヘイトスピーチ禁止の根拠になる法律は、「1986年公共秩序法(Public Order Act 1986)」と「2006年人種と宗教嫌悪法(Racial and Religious Hatred Act 2006)」です。
特定の肌の色、人種、国籍(市民権を含む)の人に対するハラスメント、脅迫などには以下のような活動が含まれます。
- 言語、行動もしくは文書を展示すること
- 人種差別的な文書の出版
- 公共の場での演劇
- 人種差別的な録音や録画の公開
- テレビやラジオ、ケーブルテレビでの人種差別的番組の放送
Acts intended or likely to stir up racial hatred
例えば、野外で特定の人種に対して「ゴキブリ!」と繰り返しヘイトスピーチをしたり、印刷物で配布したり、インターネット上のビデオで配布しても有罪になる可能性があります。特定の人種に心理的、物理的な迫害を加える本を出版して書店の店頭に並べることも、被害者が「迫害された」と感じるのであれば犯罪になる可能性があります。
欧米からは「ヘイトスピーチの国とは商売したくない」
日本の書店の「愛国フェア」のようなイベントが仮にイギリスの大手書店で実施された場合、顧客だけではなく、その書店の従業員が「迫害された」と感じ、訴えたならば、書店や出版社、著者が有罪になる可能性がないと言えないわけです。
どうしてヘイトスピーチへの規制がこんなに厳しいかというと、人種や国籍など自分の努力で変えられない属性に対して差別することは倫理上許されないという価値観、第二次世界大戦中のユダヤ人や少数派大虐殺に対する反省、さらに、少数派を保護して社会の多様性を保障することは経済的な活力に繋がるという考え方があるからです。
外国人だけではなく、宗教的な少数派、障害がある人、子持ちなど様々な「不利な立場」にある人が安心して生活できれば、街にも活気がでてくるし、仕事だってうまく行くというものです。多数派だって自分がいつ少数派になるかわからないし、そもそも「ゴキブリ!と叫ぶ人が大量にいるようなところじゃ誰だって嫌な気分になるし、恐ろしくてたまりません。そんなところでよい仕事ができるわけない。
さらに、日本国内では物もサービスも売れないんだから、お金が欲しければ外国に売りに行く他ないんですね。要するに行商しろってことです。でもね、考えて下さいよ。例えば、自分が買い物に行く度に「奥さんシミが増えましたね」「奥さん最近太ったよね」「旦那はまだ失業中なの?」と言ってくれる三丁目の八百屋で買い物しようと思いますかね。何か嫌ですね。お客様に気持ちよくお買い物して頂くには、やっぱり笑顔を絶やさず、お客様とは良い関係があった方が商売がスムーズです。商売の基本は良い関係と良いトークです。
海外では一般的には日本人というのは人畜無害で、ミステリアスで、なんだかキュートな漫画やキャラを作り出し、洗練された文化があって、大人しい人が多い、というイメージでした。”深窓の令嬢”みたいなイメージだったんですよ。目立たなくて口数も少ないけど、なんだか奇麗で洗練されていて可愛いという。しかも震災という大不幸の最中にも何も喋らず復旧作業を進めるというモラルの高さと芯の強さがある。 ワタクシもね、そういうイメージを悪用して若い頃は色々よい思いをさせて頂きましたよ。言葉がわからないので喋らないでいると「おお、君は神秘的でよい」とか言われて、お茶の一杯もおごってもらえるという物ですよ。わざとらしく合掌とかして、はいサヨウナラとお茶だけ飲んで逃げるんですけど。
ところが、最近はワタクシが悪用して来たイメージも壊滅状態でしてね。日本では過激派が野放しになっていて、ヘイトスピーチが公然と垂れ流されているというのが大有名ですから。ポケモンやハローキティーやクロサワの国に、なんで反ユダヤ主義の過激派がいたり、ヒットラーの誕生祭をやったり、ヘイトスピーチが野放しされているの?、ちょっと、あなた嫌ね、気持ちが悪いわねと。
そんな不気味な国には働きに行きたくないし、一緒に商売やったりするのもちょっとね、と思っている人は着実に増えているわけですよ。
20年後に生活保護を受けながらボケた親のオムツを替えたくない皆さん達は、今すぐに路上でゴキブリと叫んでる連中をどっかの離島に隔離して、コモドドラゴンと楽しく暮らしてくれないかと叫んだほうがいいんじゃないでしょうか。コモドドラゴンの方がゴキブリよりも戦いがいがあるってもんでしょう。
著者プロフィール
コンサルタント兼著述家
May_Roma
神奈川県生まれ。コンサルタント兼著述家。公認システム監査人(CISA) 。米国大学院で情報管理学修士、国際関係論修士取得後、ITベンチャー、コンサルティングファーム、国連専門機関、外資系金融会社を経てロンドン在住。日米伊英在住経験。ツイッター@May_Romaでの舌鋒鋭いつぶやきにファン多数。著作に『ノマドと社畜』(朝日出版社)、『日本が世界一貧しい国である件について』(祥伝社)など。