もめ

酔っぱらってる幼なじみに呼び出されたので、カラオケに行ったんだが、その中で「お前は萌えの本質をわかっていない！」と、ズバリなことを指摘される。
「キュン死にしないだろう！」
「キュン死にって具体的に何？」
「見ただけでスラッシュたくさん飛ばすんだよ！ キュンキュンくるんだよ！」
キュン死にの意味はよくわからないが、「初期衝動」のように言葉で説明できない、感じるものなのだろう。
そして話は続く。
「萌えってのはあざとさでもある。あざとく来てほしいんだよ」
「あざとく、か。CHARAの歌声は可愛いと思う」
「確かに超可愛いけど、違うんだよ！」
ということで、「どんなんに萌えるか」という話を聞く。
とにかく萌えというものは、あざとさらしい。わざとらしく大げさにやるもののようだ。
「お前の『げんた〜』の「助けて」シーンはキュンキュンの片鱗がある。ヒーロー来た！ カッコいい！ みたいな」
と言っていたので、物語の基本を突いたものでもあるのだろう、萌えって。
「完璧超人より欠点があったほうがよい」とはよく聞くが、物語に山あり谷ありを作れみたいなものだろうな。
しかし、キュンキュンの片鱗ってなんだろうか。
そんな中で、幼なじみが
「憂いの顔とか萌え」
というので、五男短編の表情を見せたところ、明らかに違うと言われた。
憂いっぽいのは多い気がしたんだが。
「あ、泣いてるのあるよ。まぁ、こいつ兄貴が死んじゃってるんだよ。その兄貴を思い出してるシーン」
と、五男が泣くシーンを見せたところ、ようやく
「そうだよ、これ。私も可愛いと思う！」
と合格をもらえた。
五男短編は、それいけ唯一の萌えとして輝いてほしいなと思った。


そんなこんなで、今日は眠ります。