日産自動車とトヨタ自動車、ホンダの日系大手自動車3社は10日までに、9月の中国での新車販売台数を発表した。日産とホンダは前年同月から2割以上も落ち込み、3カ月連続で前年割れした。

 9月の販売台数はトヨタが新型「カローラ」などで引っ張り、前年比26・1%増の9万1100台と好調だった。これに対し、日産は同20・0%減の9万3700台、ホンダは同23・1%減の5万6880台にとどまった。両社とも、現状では年間の販売目標の達成が微妙な状況だ。

 不振の原因について、日産は「中小型分野での競争が激化しているため」と分析する。日本勢が得意としてきた中小型車だが、内陸都市向けなどへの普及で急速に需要が伸びると見て、欧米勢や中国勢がこぞって注力してきている。

 ホンダは、前年からの減少幅が2割を超えた。スポーツ用多目的車(SUV)「CR―V」やセダン「シビック」の販売が前年の半分以下に落ち込むなど、主力車種が苦戦する。10月に投入する新型SUVなどで、巻き返したい考えだ。(北京=斎藤徳彦)