大手ヘッジファンドに秋風-6年連続でS&P500指数に敗北も
10月10日(ブルームバーグ):一部の大手ヘッジファンドの運用成績が9月以降、低迷している。株式・債券相場の下げに加え、米連邦地裁の判断を受けてファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の証券が急落した影響を受けた。
米資産家ジョン・ポールソン氏の「アドバンテージ・プラス」ファンドのリターンは9月にマイナス11%となった。年初来ではマイナス14%。ブルームバーグ・ニュースが入手した資料によると、オウル・クリーク・アセット・マネジメントのファンドは、主としてファニーメイとフレディマックへの投資が響き、10月最初の3日間のリターンがマイナス3.4%。年初来ではマイナス7.5%となった。
クラレン・ロード・アセット・マネジメントのファンドも同じくファニーメイとフレディマックへの投資が影響し10月第1週にマイナス5%となり、今年のプラス分が帳消しになった。
ブルームバーグ・グローバル・アグリゲート・ヘッジファンド指数によると、ヘッジファンド 全体の年初から9月末までのリターンはプラス2.3%。9月はマイナス0.2%だった。ヘッジファンドはこのまま運用成績が改善しない場合は今年、6年連続でS&P500種株価指数のパフォーマンスを下回って取引を終えることになる。S&P500種の年初来リターンはプラス6.7%に上る。また米政府証券のリターンも1-9月にプラス3.7%と、ヘッジファンドを上回っている。
ブルームバーグの集計データによれば、9月に最も運用成績が良かったストラテジーの一つはマクロファンドでリターンはプラス1.1%、年初来ではプラス2.1%となった。ロング・ショート株式ファンドは9月にマイナス0.1%、年初来ではプラス2.3%。
原題:Paulson to Owl Creek Drop as Funds Hit by Fannie, StockDeclines(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Kelly Bit kbit@bloomberg.net
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更新日時: 2014/10/10 14:16 JST