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■又市征治・社民党幹事長

 ノーベル平和賞にノミネートされ、最有力候補とされていた「憲法9条を保持する日本国民」が惜しくも受賞を逃す結果となった。戦争放棄の「憲法9条を保持する日本国民」の代表として安倍総理に授賞式に出席していただけず、残念である。

 平和憲法、とりわけ憲法9条によって、日本が戦後70年間、戦争をせず、一人も殺さず、一人も戦死しなかったことは事実であり、貴重なことである。戦後平和憲法下の日本の歩みが、世界から称賛され、尊敬や信頼を得ていることは誇るべきである。

 今回の受賞を逃しはしたものの、争いごとを武力ではなく話し合いで解決しようという平和憲法の理念は、「国家間の友愛関係の促進、常備軍の廃止・縮小、平和のための会議・促進に最も貢献した人物」に贈られるとしたアルフレッド・ノーベルの遺志に合致していると考える。

 歴代内閣が積み上げてきた憲法解釈を変更して集団的自衛権行使を容認する閣議決定を行うなど、平和憲法を破壊する「壊憲」の暴走を進めている安倍政権によって、平和憲法が国民の手から奪われようとしている。社民党は、来年の受賞を期待するとともに、戦争のない未来をめざして、世界の平和を願うひとりひとりの皆さんとともに手を携えて、安倍政権による「戦争ができる国」づくりを阻止し、平和憲法を守り、いかし、世界に広げていく努力を続けていくことを改めて表明する。(談話として発表)