Updated: Tokyo  2014/10/11 09:10  |  New York  2014/10/10 20:10  |  London  2014/10/11 01:10
 

欧州債(10日):週ベースで堅調、ECB国債購入への期待で

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  10月10日(ブルームバーグ):欧州債市場は週間ベースで堅調。ユーロ圏経済の減速懸念が強まり、欧州中央銀行(ECB)がソブリン債を購入するとの期待が高まった。ドイツからスペインに至る各国の国債が値上がりし、10年債利回りは過去最低を付けた。

フランス 10年債利回りは1990年以降の最低まで約5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に接近。8月の同国鉱工業生産が前月比横ばいとなったことが背景にある。オランダでは鉱工業生産が減少し、イタリアは予想を下回る伸びにとどまった。ポルトガル国債の10年物利回りもこれまでの最低 になった。フィッチ・レーティングスが同国をジャンク級(投機的格付け)から引き上げるとの観測が広がった。

ラボバンク・インターナショナルの債券ストラテジスト、リン・グレアムテーラー氏(ロンドン在勤)は「オランダとフランス、イタリアから出てきた鉱工業データが大きく注目された」と発言。ECBが国債を購入するというのが「現在の当社の基本的な見方だ。利回りが低下する余地は極めて大きい」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、ドイツ10年債利回りは前日比2bp低下の0.89%。前週末比 では4bp下げた。前日は0.858%と、ブルームバーグがデータ集計を開始した1989年以降の最低となった。同国債(表面利率1%、2024年8月償還)価格はこの日、0.17上げ101.055。

グレアムテーラー氏によれば、ラボバンクは同利回りが0.70%まで低下すると見込んでいる。

スペイン10年債 利回りは前週末比4bp低下し2.07%。9日にはこれまでの最低となる2.03%を付けた。

フランス10年債利回りは1.25%で、ほぼ変わらず。前日は1.203%まで下げた。週間 ベースでは1bp低下。ポルトガル10年債利回りは2.918%まで下げた後、ほぼ変わらずの2.96%。3日以来の下げ幅は9bpとなった。

原題:Euro-Region Bonds Rise in Week as ECB Bets Push Yields toRecord(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Lucy Meakin lmeakin1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Dobson pdobson2@bloomberg.netKeith Jenkins, Mark McCord

更新日時: 2014/10/11 01:44 JST

 
 
 
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