ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

Chikirinの日記

2014-10-10 「かわいそうなお年寄り」をもっと支援すべき!? by NHK

さて皆さん、質問です。次の 3人について、自分の意見に一番近いモノをひとつ選んでください。

ケース1) 収入は月に 10万円。港区で家賃 6万円の 1DK のアパートに住んでいて、光熱費や医療費を払うと 2万円ほどしかお金が残らず、生活が苦しい。安い家賃のところに引っ越すための貯金もない。


なお、今の部屋にはゴミが散乱し、床が見えないような状況ですが、引っ越しとなれば、必要なものは段ボール 2個を宅配便で送るだけで済みそうです。なので敷金・礼金以外の引越費用はかかりません。


収入は年金なので、毎日が日曜日状態です。特に病気がちというわけではありません。

次の中から、みなさんの意見に一番近いモノを選んでください。

a) もっと計画的に生活すべき (=家賃は収入の 3割が目安だと誰かが教えてあげるべき)


b) 借金してでも東京郊外で家賃 3万円の所に引っ越すべき。今、月 2万円で食べて行けてるのだから、引っ越せば貯金ができ、借金は半年ほどで返せる


c) 週に一日、 5時間だけアルバイトし、実質的な生活費を今の 2万円から 4万円に倍増させてはどうか?


d) これでは生活できないので、国が年金を増やしてあげるべき

ところで、もしこれが若者の話だったら=仕送り収入 10万円で働いておらず、港区に住む若者が「家賃が 6万円もするので、生活が苦しい」と言ってる場合、回答は変わりますか? 



では、次の方。

ケース2) 東北の村に住んでいる。家の周りには川や田んぼや山がたくさんある。野菜を自分で育て、山で山菜をとり、川で魚をとってきて、焼き魚定食を作って食べている。


数年前、病気で亡くなった夫の治療費を払うために使い切ったので、現金の貯金はない。自営業(農家)なので年金もごく僅か。大きな家と田畑は所有しているが、それらは売りたくない。


病気になったら不安である

みなさんの意見は?

a) 今どき、野菜だけでなく魚まで自分でとってきて自給自足できてるなんて、すばらしいサバイバル能力の持ち主である!


b) 家はともかく、田畑くらい売って、病気になった時に魚くらいはスーパーで買える程度の貯金を作っておいたらどうか?


c) こんな生活ではかわいそうなので、国が年金を増やしてあげるべき



最後はこれ。

ケース3) 足が悪いため歩行補助具を使っている。ベッドから冷蔵庫まで 3メートルほどだが、それでも、食べ物を取りに行くのがつらい。(冷蔵庫には、ヘルパーさんが毎日、ご飯を作っていれておいてくれる。)


なお、住んでいるのは1DK のアパートで、ベッドと冷蔵庫は別の部屋(一番遠い対角線上)においてある。


こぎれいなアパートは東京で家賃 1万円と紹介されていたので、おそらくなんらか福祉的な住宅だと思われます。

みなさんのアドバイスは?

a) 今、歩行補助具を使って一日 3メートルしか歩かないのに、それさえする必要がなくなったら足が弱って、すぐ寝たきりになってしまう。つらくても、それが生活リハビリなのだと、理解すべき


b) 冷蔵庫をベッドの近くに置いたらどうか?


c) 毎日、食事時にやってきて、冷蔵庫からベッドまで食事を運んでくれる訪問ヘルパーさんを雇えるよう、国が年金を増やしてあげるべき


みなさんの答えはどれが多かったのでしょう?

ちなみに、上記はすべて、ちょっと前に NHK でやっていた「老人漂流社会 ”老後破産”の現実」という番組でとりあげられた「かわいそうなお年寄り」たちです。

当然、番組としては「もっと高齢者に年金や支援金を!」って感じでした。



さて、最後の質問です。

NHK はなぜ、こんな「お年寄りかわいそう。もっと国が助けてあげるべき!」という番組ばかり作るのでしょう?

(この質問のみ、複数回答を可とします)

a) 年金や介護など高齢者福祉にお金を回すことが必要だという世論を醸成し、安倍政権の消費税 10%アップを支援するため


b) 高齢者にお金が回りやすくなるような番組を作り、NHK の主要視聴者である高齢者に気に入られるため


c) ちゃんと働かないと老後に大変なことになるよと若者を脅かし、イヤな仕事でも我慢してやり続けろと(若者に)伝えるため


過去関連エントリ → 「衝撃!! 個人金融資産の年齢別分布」


そんじゃーね



 .