箱ワインでいいじゃん
箱ワイン(ボックスワイン、BOXワイン)も捨てたもんじゃないですよ。
理由を9つ並べてみました。
1. 箱ワイン≠悪酔いの元
箱ワインというと「フランジア(Franzia)死ぬほど飲んで後悔した記憶しかない」という人も多いんじゃないでしょうか。フランジアは箱詰めワインというか、着色料つけた頭痛の元ですもんね。
ホールフーズとか近くのスーパー行って、ワイン棚の端っこの端まで行くと、何やらファンシーな書体の箱がゴロゴロ並んでると思います。あれが箱ワイン。中身は結構まとも。箱に入ってるだけで、割といいワインもあります。
僕が好きなのはBota Box Cabernetだけど、Black Boxもいい。まだヴァラエタル全部試したわけじゃないけど、たぶんこれまで試したのと同じぐらいいんじゃないかな。悪酔いもしません。
2. 箱ワインはコスパがいい
1本1万円近いボトル入りワインを定期的に買う習慣のある人は、ここで読むのやめて、どうぞ豪華自家用メガヨットのダイヤモンド張りのデッキを磨いてくださいませね。
ここまだ読んでるみなさんはたぶん、「ワインの1杯、2杯、4杯でも飲まないと1週間乗り切れない!」という方なのでは? そういう人にとってボトル入りは高すぎます。
たまたま今、家の棚にあるBota Boxだったら定価20ドルで、安売りもしょっちゅうだし、ボトル4本分でこのお値段は助かります。1本に直すと4、5ドル(400円か500円)。あの美味しくないRex Goliathと同じプライスです。
3. 箱ワインは責めない
ストレスレベルと自制心にもよりますが、人間、時には何杯飲んだか前後不覚なまま飲みたいこともあるものです。しかし、透明なボトルは嘘をつきません。飲めば飲むほどに水位は下がっていきます。
でも箱ならどうでしょう? 中はブラックボックスのまんまです! 何杯飲んでも箱は咎め立てしません。一見少なそうに見えてその実、分量は恐ろしいほどあります。まさにドクター・フーの時空移動マシン「ターディス」のアルコール版とでもいうべき謎仕様。数えようにも数えられない。だから気持よく酔えます。蛇口ひねって1滴も垂れなくなるまで。
枯渇したらバックアップの箱を開け、また振り出しからやればいいんです。
4. 箱ワインは収納がラク
箱はボトルより下に見られるけど、とんでもない! 積み重ねられるし、分類もラクなら、クローゼットにしまって違和感ないし、冷蔵庫に入れてもドアに押し込めるとかじゃなくスッキリ収納できます。いざとなれば砦やピラミッドも作れます。
それに引き換え、ボトルの前時代的なことよ。ワイン棚、ワイン冷蔵庫…ムダに金のかかるものばかりです。棚と言わず床と言わずスペースとるし(金持ちはワインセラーも要る)。瓶寝かしとくより、もっと有効な使い途があるってなもんです。瓶は飲み切ったら捨てるだけ。宿題のジオラマもつくれません。
5. 持ち運びに便利
あと箱と言えば耐久性ですよ耐久性。割れないからキャンプもピクニックも安心だし、車のトランクから玄関までだって片手で余裕で運べます。瓶4本カチャカチャ言わせて運ぶよりずっとラク。
「でもそんなに大量に要らないし…」という人も大丈夫。箱ワインは箱だけじゃなくて、ナパのBandit、ソノマのVendangeなどからテトラパック入りワインも出てますよ。瓶よりずっとエコ。
Banditのフェイスブックには、GoProみたいにアウトドアのさまざまなシーンとワインを組み合わせた写真がひたすら並んでて、あーバックパックにワイン忍ばせて海、山もいいなあって思っちゃいます。
6. 永久にもつ
まあね、永久ってのは大げさだけど。ボトル入りワインは栓を抜いた瞬間から酸化が始まりますが、箱入りワインは空気に触れないので酸化の進みがとても遅いというメリットがあります。瓶は開けたら2〜3日で飲み切らないとダメですが、箱入りは1ヶ月かけて飲んでも大丈夫です。
7. 相手に知らせる必要はない
「お客さまに箱から注ぐのはちょっと恥ずかしい…」という人はデキャンタに移してサーヴするといいです。空気に触れて香りも立つしね。でもまあ、やらなくてもいいっかな。だって…。
8. 誰も気にしない
「ワインをこよなく愛する箱ワイン常飲者」を公言してはばからない人間は僕が最初でもないし、最後でもない。仲間は沢山います。そんなのスティグマだって思ってる方が時代遅れなんであって、コルク栓じゃないもの飲んでるだけで劣等感抱く必要はこれっぽちもありません。
箱で飲んで困ることといっても、薀蓄顔をひけらかせないことぐらいですよ。そういう意味ではフランジアも悪くないなって思います。
9. 遊べる
フランジア×ジュース×氷でカクテル、冬はスパイス効かせてホットワインにしちゃっても美味しいよ。安ワインならではの楽しみ方。
top image by Jim Cooke and Sam Woolley
image by Flickr/jamesnord (Creative Commons)
Brian Barrett - Gizmodo US[原文]
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