韓国:産経前支局長「弁護士に事件は政治的案件と聞いた」

毎日新聞 2014年10月10日 20時51分

 【ソウル澤田克己】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損(きそん)したとして在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長(48)は10日、事件が「政治的案件」だと弁護士から言われていることを明らかにした。初公判の日程も全く分からず、8月から続いている出国禁止措置も「いつ解除されるか見通しがたたない」という。毎日新聞などの取材に答えた。

 加藤前支局長は、検察の判断について「政権の顔色をうかがっているうちに振り上げたこぶしを下ろすタイミングを失ったのではないか」と指摘。産経新聞の報道が、韓国で非難されることが多いことも「大きな意味では背景になったと思う」と語った。

 さらに「うわさをうわさとして書いて、なぜ悪いのか理解できない」と述べ、欧米メディアの間にある「うわさの中身を書くことは良くない」という指摘に反論。朴大統領と男性との密会に関するこのうわさについて「書いた時には本当ではないかと思った」と述べ「筆が滑ったとは考えていない」と強調した。

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