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【鈴木 博喜】

与野党相乗りの選挙戦スタート~有権者の選択肢は「復興」?「被曝回避」?【福島県知事選】

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福島の山-2

 原発事故後初となる福島県知事選挙が9日、告示され、6人が立候補を届け出た。放射性物質の拡散からまだ3年7カ月。子どもたちへの健康被害を懸念する声は依然として少なくないが、有力候補は「復興」を連呼し、争点隠しに躍起になっている。福島再興の最優先課題として、子どもたちの被曝回避に取り組むのは誰か。与野党相乗りで低投票率が懸念される中、160万有権者の選択に注目が集まる。投開票日は26日。

 

【代議士らは「最善尽くした」と高評価】

 与野党相乗りを象徴する光景だった。

 午前7時20分すぎ、必勝祈願のため車で福島市の福島稲荷神社に着いた内堀雅雄候補はさっそく、早朝から駆け付けた支援者一人一人と握手を始めた。根本匠前復興大臣(自民)、玄葉光一郎元外務大臣(民主)、佐藤雄平福島県知事、品川萬里郡山市長ら県内有力者らが続々と集まった。その合間を見計らって「公開討論会では、中通りには放射能汚染は存在しないかのような発言をしていたが…」と声をかけると、内堀候補は「汚染が無いということではなく、低線量被曝の観点から、除染も含めてしっかりとやっていくということです。では失礼」とだけ答えて、再び支援者との握手を始めた。

 「内堀さんは副知事として、出来得る限りのことは尽くしてきたと私は評価していますよ。放射線防護に対する批判って、どの時点のことを言っているのですか?『もっともっと』というのは、どんな事柄でもありますからね」

 そう話したのは玄葉氏。福島駅前での〝第一声〟ではマイクを握り、内堀候補の副知事としての仕事ぶりを「最も適切なタイミングで、最も適切な対応をしてきた」、「出馬表明後、表情が役人から政治家に脱皮してきた」と持ち上げてみせた。

 根本氏も「彼の一番良い所?行政能力だね」と評価した。「放射線防護に関しても、その時点その時点で最善と思われることはしてきた。低線量被曝に対する不安は、リスクコミュニケーションに時間をかけて取り組まないと解消できませんからね」。郡山市が計画している屋外遊び場について尋ねると、「運動不足などを考えると、子どもにとって屋外で伸び伸び身体を動かすことは大切ですよ。屋内、屋外両方あって良い」と語った。

 「あなたと私は意見が違うかも知れないが、屋外施設も大事ですよ。現在の郡山市の放射線量が危険かどうか、専門家に聞いてみたらいい」とも。郡山市を含む中通りでは、放射線被曝に対する心配は必要ないと暗に示唆した。笑顔ではあったが、明らかに不快感がにじみ出ていた。

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6人による選挙戦がスタートした福島県知事選挙。161万を超す有権者が原発事故後の佐藤県政にどのような審判を下すのか注目が集まるが、与野党相乗りで投票率の低下も危惧されている

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