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より大規模に対応したスケールアウトストレージ「Red Hat Storage Server 3」
1クラスタで最大19PBまで拡張可能に
(2014/10/10 06:00)
レッドハット株式会社は9日、ソフトウェアベースのスケールアウトストレージ製品の最新版「Red Hat Storage Server 3」を発表した。米国で10月2日に発表された製品の、日本での発表となる。
Red Hat Storage Serverは、クラスタ構成の汎用サーバーを利用し、大容量ストレージを実現するソフトウェア製品で、オープンソースソフトウェアのGlusterFSの商用製品版にあたる。クラスターにサーバーを追加することで、容量を追加できる特徴がある。
今回発表されたRed Hat Storage Server 3では、サポートされる1クラスタあたりのサーバー数が最大128台(従来は最大64台)に、1サーバーあたりのドライブ数が最大60ドライブ(従来は最大36台)に拡大され、1クラスタの最大容量が19PBとなった。
また、ボリュームのスナップショット取得に対応(最大256)。特定時点のデータを保存することで、重要なデータを保護できる。
さらに、統合監視ソフトのNagiosや、モニタリングに使われるプロトコルのSNMPに対応。1つのコンソールに統合してRed Hat Storage Serverのモニタリングやロギングができるようになった。
そのほか、Hadoopファイルシステムプラグインのサポートや、SSDの正式サポートなどが変更点として挙げられている。なお、前バージョンからデータ移行なしでソフトウェアだけアップグレードでき、システム再インストールなしのアップグレードにも対応しているという。
同日開催された記者説明会では、米Red Hatの副社長兼ストレージ/ビッグデータ事業部門長のランガ・ランガチャリ氏が説明。Red Hat Storage Serverの注力分野として、「ビッグデータ」「セキュリティ」「モバイル」の3つを挙げた。
ビッグデータの分野では、HadoopディストリビューションのHortonworks社と協業し、Hadoopのストレージとしての利用に対応する。セキュリティの分野では、Splunk社およびCisco社と協業し、UCSサーバーとRed Hat Storageの上でサイバーセキュリティ分析に利用する。モバイルの分野ではownCloud社と協業し、企業内にDropboxタイプのクラウドストレージを構築するownCloud Enterprise EditionとRed Hat Storageの組み合わせを推進する。「将来は、より多くのソリューションを提供していく」(ランガチャリ氏)。
Red Hat StorageなどのSoftware Defined Storageが必要とされる背景として、ランガチャリ氏は、企業の生み出すデータの80%が非構造化データであるというガートナーの調査結果や、企業がクラウドに移行していること、1TBのデータを移行するのに1万5000ドルかかるという日立データシステムズの調査結果を挙げた。そして、「Red Hatはその先にある、コミュニティ主導のイノベーションと標準的なx86サーバーによる“Open Software Defined Storage”だ」と語った。
ランガチャリ氏はRed Hat Storageのロードマップについても「プロプライエタリな製品と違い、コミュニティによるロードマップとなる」と説明。Red Hat StorageのベースになるGlusterFSコミュニティの最近の取り組みとして、訂正符号によりRAIDのように冗長化するErasure Coding、データの破損を検出するビット不正検出、速度の違うストレージなどを階層化して使うデータ階層化の技術を紹介した。
また、同じくスケールアウトストレージであるCephのInktank社を、Red Hatが4月に買収したことにも言及。「もともとRed HatとInktankの考え方が似通っていた」と語り、「両者の利用ケースは異なる」「両者を併せて、ファイルストレージからブロックストレージ、オブジェクトストレージまで、ベストなSoftware Defined Storageを提供する」「GlusterFSとCephのコミュニティはこれからもそれぞれ存続する」と説明した。
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