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格闘技、始めませんか? 作者:赤井"CRUX"錠之介

動物と闘うのは怖いです

 私の実家では昔、犬と猫を飼っていました。既に故犬と故猫ですが……猫は私をナメきっており、呼んでも無視していました。また犬のこともナメきっており、通りすがりに猫パンチを食らわして逃げることもしばしばでした。ですが晩年は私と仲良くやってましたね。死ぬ間際は、大した用もないのにやたら顔を擦り付けてきたのを覚えています。
 さて、小学生の時に私は犬とプロレスごっこをしました。犬にヘッドロックをかけるのですが、犬はあっさりと頭を抜きました。そしてパッと間合いを離して上半身を床に伏せ、下半身をやたら高く上げてる特有のポーズで吠えてきて……そんな攻防をしてたことを、最近になって思い出しました。なので今回は、動物と人間が素手で闘ったらどうなるか……について検証してみたいと思います。格闘技人口を増やす……という、この連載の本来の主旨からは大きくズレてしまいますが。まあ、異世界転生ものはモンスターと戦いますし、モンスターもパワーアップした動物と考えれば、創作の足しになるのではないかと。

 いきなりですが、普通の素手の人間と殺意を持った野良猫、本気で闘ったらどちらが勝つと思いますか? 私は野良猫が勝つと思います。猫の動きの素早さ、爪の鋭さ、いざとなった時の凶暴さは、飼われたことのある方なら誰もが知っているものと思います。実家の猫は以前、蛇をくわえて来まして、家族の見ている前でなぶり殺しにしてました。飼い猫ですら、そこまでの野性と殺傷能力を持っているのです。まして、あれが野良猫で、殺意を持って人間に向かって来たとしたら……正直、相当苦戦すると思います。事実、飼い猫が暴れだして警察を呼んだ、という事件もあったそうです。怖い話ですね。

 百獣の王と言えば武○壮……ではなくライオンですが、はっきり言ってライオンよりも馬や牛の方が怖いと思うのは私だけでしょうか? まあ、ライオンを間近で見たことはありませんが、馬や牛は見たことがあります。正直言って、めちゃくちゃ怖かったですね。なろうの作家さんでも乗馬が趣味、という方がいますが……私は馬に乗るくらいならKー1ファイターとのド突き合いを選びますね。なぜなら馬の方が怖いからです。馬は間近で見ると、本当に大きいですから……さらに、馬の蹴りの衝撃力は数トンあると言われています。一流のKー1ファイターの蹴りですら、二トンいくかいかないかと言われてますから……威力のほどがわかりますね。ちなみに幼少期、近所の公園に馬がいまして、私はそこにいた馬に背中を噛まれ、泣きながら家に帰った覚えがあります。それはともかく、本気の馬と素手で闘ったら、人間には百%勝ち目はないでしょうね。一度、百獣の王を名乗る武○壮にはガチで馬と闘っていただきたいものです。ついでに……世間では逞しいワイルドな男を肉食系、華奢でおとなしい男を草食系などと称しています。しかし、その言葉を広めた方は草食動物の強さをわかった上で言っていたのでしょうか?

 それはさておき、自然界にはもっと恐ろしい動物がいます。それは熊です。三毛別羆事件をご存知でしょうか? 一九一五年に起きた事件らしいですが、北海道で冬眠に失敗したヒグマが集落を襲い、七人が亡くなりました。事件の詳しい顛末は調べていただくとして、ヒグマはまさにモンスターですね。私では剣や槍を持っていても勝てません。いや、機関銃を持っていたとしても勝てる気がしません。ちなみに、テレビのニュースなどで熊に襲われた人が素手で殴って撃退した、などという報道があったりしますが、あれは熊にとってみれば、「何か変なのがいたからちょっかい出したけど、そしたら本気でキレて向かって来たからドン引きした」という感じのものでしかないと思います。もし本気で、しかも明確な殺意を持って向かってきていたら……勝ち目は二百%ないでしょうね。
 さらに大昔、プロレスラーの藤原組長こと藤原嘉明がガチで熊と闘った映像が残っています。しかし組長は全く相手になっていません。熊は口に何かはめられ、爪も切られているようでしたが、それでも百キロを超える組長を軽く吹っ飛ばしてます。見合っている場面がほとんどですが、緊張感は伝わってきますので、興味のある方はぜひ見てください。

 以上の点を踏まえ、それでも動物と闘うとなったら……まず寝技は使えないですね。足……それも膝関節を壊す蹴りを狙います。あるいは腹への爪先蹴りでしょうか……いずれにしろ、闘うよりは逃げるべきでしょう。勝っても何にも得しませんし、負けたら食われるかもしれません。デメリットしかないですね。ちなみに内田順久という空手家は野犬と素手で闘い、勝ちはしたものの噛まれ、病院で狂犬病の注射を射たれたそうです。私の友人にも野犬に噛まれた者がいて、注射を射たれましたが……物凄く痛かったと言ってました。そう言えば、異世界に狂犬病はないのでしょうか? それを考えると怖いですね異世界は……まあ、治療魔法で片付くのでしょうが。



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