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格闘技、始めませんか? 作者:赤井"CRUX"錠之介

知られざる強者の話だって!

 皆さんご存知かどうかわかりませんが、かつて、ごく〇んという学園ドラマがありました。
 このドラマ、当時は凄く人気がありましたが、最後に主演の女優が悪人と闘うシーンがあるのです。そのシーンにおける女優の動きの悪さがなんとも……これ以上はやめておきますが、難しいところですね。こればっかりは演技でどうこうなるものでもないですし。ただ、人気があったということは、誰も気にしていなかった、ということなのでしょう。
 さて、アクション映画を観ると、ほぼ確実に格闘シーンがあります。俳優の中には、格闘シーンを得意とする人もいますね。格闘アクション俳優……とでも呼べばいいのでしょうか。ブルース・リー、ジャッキー・チェン、スティーブン・セガール、ジャン・クロード・ヴァン・ダム、ジェット・リーなどなど……最近では誰でしょう? ジェイソン・ステイサムでしょうか。
 そんな筋肉バカ……すみません、筋肉自慢な俳優の方々の中に、格闘家としては一流、しかし俳優としては……な男がいます。今回はそんな「あまり知られていないけど実は凄い人」ドルフ・ラングレンにスポットを当ててみます。

 皆さんは、ドルフ・ラングレンという俳優をご存知でしょうか? はっきり言って、メジャーとは言えない人です。しかしこの人、百九十センチを超える長身(公称は百九十八センチですが実際は?)で百キロを超える体格をしています。かつては極真空手の選手であり、世界大会にも出場していました。
 皆さん、私はさらっと書いてますが、これは凄いことなんですよ。しかも、この人が空手を始めたのは、大学に入ってからです。わずか二、三年(すみません、このあたりははっきりしません)でスウェーデン代表となり、全世界大会に出場しました。そして膝蹴りで立て続けに相手をKOし、当時の世界チャンピオンである中村誠と闘い、判定で敗れたものの延長までもつれこむ、という闘いぶりを見せました。この試合も、ドルフの勝ちでもおかしくなかったという人もいます……見てないのでわかりませんが。
 そしてキックボクシングもやり、そちらでも好成績を修めているとか。恐ろしい人です。格闘家としての才能は凄まじいものがありますね。もう少し遅く生まれていれば、Kー1に出ていたかもしれません。さらにもの凄く遅く生まれていれば、UFCに出ていたかもしれません。チャンピオンになっていた、かもしれません。
 しかし、ドルフは何を思ったか、俳優になります……ここから彼の、B級映画バカ一代人生が始まるのです。
 私が彼を初めて知ったのは、『ロッキー4』におけるイワン・ドラゴでした。見ていただけるとわかるのですが、ドルフはロシアン・サイボーグとでも形容すべき最強ボクサーを演じています。ドルフの鍛えぬかれた肉体、そして人相の悪さと相まって、見ている者に凄まじいインパクトを残します。
 誤解されると困るので一応書いておきますが、顔自体は悪くないんですよ。カッコいいんですけど……同時に悪党面でもあるんですよね、この人。
 その後は……『レッド・スコルピオン』、『マスターズ 超空の覇者』、『ダーク・エンジェル』、『ユニバーサル・ソルジャー』などのB級アクション映画に出演します……まあ、凄い。正直、英語のまるでわからない私にも、「この人の演技って、どうなのだろう……」と不安にさせてしまう微妙な演技力ですが、キャラのインパクトは凄い人です。
 さて、そんなドルフの主演作の中でもっとも凄い作品は『リトルトーキョー殺人課』でしょうか。超B級、いやZ級映画です。見所は……今は亡きブランドン・リー(ブルース・リーの息子です)がドルフと共演していること、そして恐ろしく間違った描かれ方をしている日本文化です(ドルフが銭湯で力士と殴り合ったりしてます)。あとは……「オヤブンハドコダ」と片言で言うドルフでしょうか。はっきり言って凄まじいバカ映画なので、そういうものを笑って許容できる方に見ていただきたいですね。あ、これでも誉めているつもりです。レンタルされてるかどうかは知りませんが、一応DVDにもなってます。恐ろしく暇な時のお供に、ちょうどいいかもしれません。
 最後に……いろいろ書きましたが、私はそんなドルフ・ラングレンが大好きです。『エクスペンダブルズ1&2』にも出ていますので、良かったらそちらの方も。



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