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【社会】

ノーベル平和賞に「憲法九条を」 キリスト教系NGOが推挙

2014年10月9日 10時00分

「大会で、憲法九条が危機にあることを訴えた」と話す飯高京子さん=国分寺市で

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 ノーベル平和賞の発表が十日に迫る中、日本国憲法九条への授与を求める運動に賛同するキリスト教系の非政府組織(NGO)「日本友和(ゆうわ)会」の飯高(いいたか)京子書記長(78)も、強い期待を寄せている。八月にドイツで開かれた国際友和会百周年記念大会・総会では、各国代表からの提案で「九条を平和賞候補に推挙した」との文言が総会声明に明記された。二十四日に報告会を開き、戦争放棄などを定める九条が国際社会でいかに注目を集めているか紹介する。 (竹島勇)

 友和会はキリスト教系の平和と非暴力の社会実現を目的とした組織。一九一四年に設立され、百周年記念大会と総会が八月一日から八日までドイツ南部のコンスタンツ市で開催され、三十カ国から三百五十人あまりが参加した。飯高さんはこの時まで日本代表として国際理事を務めた。

 「ステージで日本の参加者が『憲法九条は日本だけでなく世界の宝だが、改憲の危機にある』と訴えた。多くの人が九条への平和賞授与に賛同し、署名してくれた」と飯高さん。日本から持参した分も含む八百五十筆の署名をオスロのノーベル委員会へ届けたという。

 北アイルランド和平に取り組み、一九七六年度に平和賞を受賞したマイレッド・マグワイアさん(70)も参加しており、飯高さんに自身が既にノーベル委員会へ推薦文を送り済みであることを明かしたという。

 総会では、各国代表から声明に盛り込むよう意見が出され、「戦争放棄を明記した九条が危機的状況にあり、保持し続けてきた日本国民にノーベル平和賞を授与するよう推挙した」と明文化された。

 飯高さんは「安倍首相は九条を葬りさろうとするかのようですが、ノーベル賞でその流れを変えたい。今年の授与がなくても運動を続ける」と話す。

 報告会は午後六時から東京都港区の「キリスト友会(ゆうかい) 東京月会(げつかい)会堂」(三田四)。参加費無料で事前の申し込み不要。(問)田中京子さん=電090(5769)5622。

(東京新聞)

 

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