香港=金順姫 広州=延与光貞
2014年10月10日01時11分
行政長官選挙の制度改革をめぐり香港中心部で抗議の占拠が続いている問題で、香港政府ナンバー2の林鄭月娥・政務長官が9日夜に会見し、10日に予定していた民主派学生団体との対話の開催を見送ると発表した。議題の設定で対立が深まったことに加え、学生団体が抗議行動の拡大を呼びかけたことに政府が態度を硬化させた。
林鄭氏は、学生団体の発言によって「対話の基礎が揺らぎ、明日、建設的な対話をすることが不可能になった」と述べた。
学生団体側は同日夕に会見を開き、「民主のためなら、さらなる代価を払うこともできる」と強い姿勢を示し、より多くの人が占拠などの抗議行動に加わるよう呼びかけていた。
政府が対話の見送りを発表したあと、学生団体はさらに会見。政府に圧力をかけるため、占拠を拡大しようと呼びかけた。一方で「政府が対話を望むなら、明日会ってほしい」と林鄭氏に求め、対話の意思も示した。
抗議デモの人数は開始当初に比べて激減しているが、対話の見送りを受け、週末にかけてデモが大規模化する可能性が高い。
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朝日新聞国際報道部
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