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自閉症の大規模臨床試験 来月から実施へ
10月10日 4時51分

他人の気持ちを理解することが困難な自閉症の患者に「オキシトシン」と呼ばれるホルモンを投与し、コミュニケーション能力の改善を目指す大規模な臨床試験を金沢大学や東京大学などのグループが、来月から始めることになりました。研究グループは、効果が確認されれば、薬としての承認を目指す「治験」を行う予定で、自閉症の初めての治療薬になる可能性があると期待されます。

大規模な臨床試験を始めるのは金沢大学や東京大学など国内の4つの大学の研究グループです。
自閉症の患者120人を2つのグループに分け、一方のグループには、「オキシトシン」と呼ばれるホルモンを鼻からスプレーで投与し、もう一方のグループには、偽薬を投与します。
オキシトシンは女性の体内で母乳の分泌を促すなどの働きをしていますが、東京大学のグループが自閉症の男性患者に投与したところ、顔の表情などから他人の気持ちを読み取るテストでコミュニケーション能力の改善が確認されたということで、4つの大学の研究グループは大規模臨床試験で実際に薬として使えるかどうか、より詳しいデータを得たいとしています。自閉症の患者は国内で120万人に上るとされますが、根本的な治療法はありません。
研究グループは、再来年までに結果をまとめ、効果が確認されれば、薬としての承認を目指す「治験」を行うことにしていて、自閉症の初めての治療薬になる可能性があると期待されます。

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