米国の投資家のセンチメントの指標のひとつにブルベア指数というのがあります。これは1963年から続いているもので、米国の機関投資家が最も参考にする指数です。

この指数はインベスターズ・インテリジェンス社が出しています。

ブルベア指数は全米の独立系ニュースレターの「強気」、「弱気」を集計したものです。15年以上続いている、老舗のニュースレターしか調査しないという方針です。また、証券会社のストラテジストの意見など、バイアスがかかりやすいものは除いてあります。現在の聞き取り対象数は130程度だと思います。

指数の発表は毎週水曜日の引け後です。聞き取り調査の〆は水曜日ですが、殆どのニュースレターはその前の週の金曜日頃の強気、弱気のスタンスをインベスターズ・インテリジェンス社に提出します。

その関係で、このセンチメントは「一週間程度のタイムラグがある」と考えた方が良いでしょう。その意味で、この指数は数週間単位でトレードする際のタイミング・インディケーターとしては不適切です。もう少し長い期間で見た、「過熱している」とか「極端に悲観に傾いている」という判断の材料を提供していると言えるでしょう。

なおブルベア指数は、いわゆる「逆指標」であり、強気が多ければ多いほど「相場にとって悪い」と解釈し、逆に弱気が多ければ多いほど「大底がちかい」と判断します。

「売り」のタイミングは「強気が50以上で、同時に弱気が20以下」の時だと僕はテクニシャン、ゲイル・デューダック(=元全米テクニカルアナリスト協会会長、TV番組『ウォールストリート・ウイーク』のパネリスト)から教わりました。なお、人によっては「強気が55以上で、同時に弱気が20以下」と考えることもあります(=例:ジョン・マーフィー)

現在の指数は強気が45.5、弱気が14.1です。

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