中田考先生御講演会
東京大学戦史研究会
場所・時間
場所:11号館1101教室
時間:24日 10時30分 ~ 24日 12時00分
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企画詳細
いわゆる『アラブの春』現象は、独裁政権に対する民主化勢力の蜂起という文脈で語られてきました。しかし現実には、エジプトでの軍の介入や、シリアの武装勢力間抗争など、そのような単純な構図では解釈しきれない事態が多数生じています。 また、『アラブの春』はインターネット(SNSなど)の普及のみならず、隣接地域の政情変化が複雑に組み合わさってはじめて可能になったという側面があります。しかしこうした複合要因も、日本ではあまり紹介される機会がありません。 今回私たちは、本学卒業生のイスラーム学者である中田考先生をお招きし、現在の中東情勢について解説をお願いします。中田先生は研究者であると同時にムスリムでもあり、エジプト、シリア、アフガニスタンといった地域の勢力と交流を持っています。したがって、現地の価値観で現地の声を伝えることのできる、日本人としては稀有な方です。 本講演会では、『アラブの春』現象の背景について、部族や宗派といった要素が果たした役割を解説していただきます。また、最近も中東地域を訪問されたため、現地の今についてもご自身の体験談とともに語って頂く予定です。 講演者プロフィール 1983年 東京大学文学部卒業 1992年 カイロ大学大学院文学部哲学科博士課程修了(Ph.D) 1992年~1994年 在サウディアラビア日本国大使館専門調査員 1997年~1998年 日本学術振興会カイロ研究連絡センター所長 2003年~2011年 同志社大学神学部教授 2010年、アフガニスタンへ、ムタワキル元タリバン外相と接触 2011年~2012年 アフガニスタン・イスラーム党食客 2012年、タリバン政治評議会メンバー・ディン・ムハンマド・ハニーフ師らの来日を実現させる。 2013年、シリアへ、反アサド派に従軍
団体紹介
東京大学戦史研究会は、1982(昭和57)年春に発足しました。 初代会長は 鈴木淳氏(現東大文学部准教授、日本史学)でありました。 同年11月の駒場祭で会報第1号を発表してから今日に至るまで、5月に本郷キャンパスで行われる五月祭・11月に駒場キャンパスで行われる駒場祭に欠かさず参加してきた実績のあるサークルです。 学友会に加盟し、部室を保有しております。 東大戦史研の創設当時は、軍事について語ることが歓迎されない風潮が色濃く存在しました。 そんな中で当会は「戦争を直視する」ことを一貫して課題としてきました。 創設以来時代の風潮は変わり、戦争について語る自由は増えましたが、言説の質は必ずしも向上したとはいえません。 当会では、戦史という切り口から歴史を見ることを通じて、ものの見方を多様化・相対化することにより、会員の教養の向上に勉めています。 会報や会合を通じてその成果を共有することで、会員の見識を深めるのが当会の目的です。 特定の政治思想のために戦史を、ひいては歴史を従属させるのではなく、また逆に戦史の枠を狭く取ってその中に篭って自家中毒を起こすのでもなく、多くの意見を寛容に受け止めつつ、幅広い見方で戦史を歴史の中に位置づけることを目標としています。
団体ウェブページ
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