体験談から学ぶ、人生最悪の時から脱出するための4つのヒント
誰にでも、モチベーションが上がらずに何をやっていいかわからない、憂鬱な日があるはずです。マンネリに陥り、そこから抜け出すことができない毎日に、気分はますます沈むばかり。その深い穴から這い出して、元通りの道を歩むにはどうしたらいいのでしょう。
あまりにも壮大なテーマなので、米Lifehackerでは先日、読者のみなさんの経験を募りました。ありがたいことに、たくさん方からの回答をいただきました。どれも素晴らしいストーリーやヒントばかりで、すべてを紹介しきれないのが残念です。以下に、皆さんからお寄せいただいた、珠玉のアドバイスの一部を紹介します。
何でもいいので、とにかくやってみる
自分が停滞しているように感じる理由は、実際に停滞しているからなのでしょう。毎日毎日、朝起きて、仕事に行き、家に帰り、寝るの繰り返し。そんな風に、自分が前に進んでいないと感じるときは、ギアを緩めるための何かが必要です。ボランティア、講座受講、地域活動など、何でも構いません。自分の好きなことを見つけたり、新しい人と出会うことが、退屈な日常へのスパイスになるのです。
日々の生活にワクワクがないために、人生を退屈に感じている人がたくさんいます。だったら、自分でそのワクワクを見つけに行きましょう。あなたを自分の殻に閉じ込めている犯人は、コンフォートゾーンと呼ばれるものです。そこから踏み出す方法がわからない人は、何でもいいので、興味のあることを試してみてください。Ken Reynoldsさんは、このようにコンフォートゾーンを抜け出したそうです。
受け身をやめて、積極的になろうと決めたんです。以前からプログラミングとソフトウェア開発に興味があったのですが、自分にはそれに見合う知性がないと言い訳して、トライしたことすらありませんでした。そこで、今回は逃げずにCodecademyの授業に申し込み、JavaScriptの勉強を始めました。
(中略)
親友の勧めで、IBMのソフトウェア開発職に応募しました。面接はうまく行き、合格。とても自分では成し遂げられないと思っていた夢を実現したのです。今では、かつてないほどの学びと成長を実感しています。つまり、停滞している人にいちばん大切なことは、何でもいいのでやってみることです。そして、動き始めたら、絶対にあきらめないこと。
大きなことをやる必要はありません。小さいことを1つだけで十分。長い間あなたを妨げていた原因をよく考え、それに対処してください。ぐらぐらになったドアノブを直し、huluの契約を解除して、ずっと先延ばしにしていたことに、予約を入れましょう。達成感が、あなたを動かしてくれるはずです。
大切なのは、自分の意思で動き出すこと。どんなに小さな一歩でもいいので、自分でコントロールしてください。そして、自分の気持ちは自分で変えられることを、自ら証明するのです。近所のスポーツチームに参加する、編み物を始める、食べたことのない食べ物に挑戦する、週末に思いつきで旅に出るなど、何でも構いません。とにかく、やることを決めて、それに取り組んでください。
頼れるものには頼る
誰も、ひとりでは生きていけません。話を聴いてくれる人やアドバイスをくれる人、場合によっては家から無理やり連れ出してくれる人を探しましょう。孤独を感じていても、本当はそうではないはずです。Piccles'sさんは、他人に助けを求めることの大切さを主張しています。
身の回りの人がすべてです。あなたのことを気にかけている人は、必ずどこかにいます。私は、2年ぐらい会っていなかった大学時代の友人と再会したおかげで、前向きに生きる強さを得ることができました。心の底からあなたのことを思い、一緒に過ごし、成功を願ってくれる人が身近にいれば、大きな力になるでしょう。
話し相手になってくれる家族、友人、同僚を探しましょう。必要なときに助けを求めるのは、決して悪いことではありません。気分が落ち込んでいるときは、なおさら助けが必要です。うつはマンネリよりもずっとタチが悪く、気分が激しく落ち込みますが、その状態に甘んじている必要はありません。あなたの感覚は完全に有効なのに、うつのせいで不幸に感じているだけなのです。
専門家の支援を受けましょう。身体と同様、心の健診も必要なのです。
もっと大きな力に頼ってもいいでしょう。宗教は、理想と信仰、さらには社会的側面による強さをくれます。jasonthedudleyさんは、宗教のおかげでトラブルを乗り越えることができたとコメントしてくれました。
負の循環に陥った私は、数年後、ホームレスになりました。子どものころには想像もしていなかった事態です。途方に暮れた私は、イエス・キリストに助けを求めました。主が、本当に主であるなら、私をそのような状況から救ってくれるはずだと思ったのです。
言葉が力をくれることもあります。本や引用の一節が、あなたに希望の光をもたらすことがあるのです。Fiona2393さんは、あるスピーチに力をもらったと言います。
軽いうつ症状にあったとき、ジーン・クランツ氏の言葉に出会いました。アポロ計画の飛行管制主任として尊敬される同氏が、発射台の火災で3人の宇宙飛行士を失ったあとの演説で述べた言葉です。
(中略)
私は、この2つの段落を、数えきれないほど読み返しました。自分の人生がどこかで狂ってしまったことと、その「修復」にはたくさんの作業が必要であると受け入れることで、うつの状態からほぼ抜け出すことができました。
どんな形であれ、あなたには何かしらのサポートが必要です。助けを求めるのは難しいかもしれませんが、あなたの身の回りの人は、落ち込んでいるあなたを見たくないはずです。ですから、人、宗教、言葉などに手を伸ばしたら、それをしっかりと握りしめ、前に進むことを始めてみてください。
運動する
運動をした方がいい理由はたくさんありますが、マンネリ状態のときほど有効なことはありません。運動は、自信を高め、心のストレスを静め、よい睡眠をもたらし、本当にやりたいことに取り組むためのエネルギーをもたらしてくれます。つまり、運動をすることでハッピーになれるのです。
最初から激しくやる必要はありません。毎日25分のウォーキングのようにシンプルなことでも、動き出すきっかけになるでしょう。pdxwhyさんは、考える時間としてウォーキングを始めたと言います。
健康のためにウォーキングを始めたのですが、だんだん競歩に興味が移っていきました。歩くことは、深く考える時間を与えてくれます。それが瞑想と祈りの時間となり、文字通り、より良い人生に向けた一歩を踏み出すことができたのです。
だから私は、歩きながら考えることを周囲に勧めています。
ギアを大きくシフトしたいなら、目標を定めるといいようです。Scott Thigpenさんは、次のように書き込んでくれました。
その背後では、『Ride the Divide』という映画が流れていました。「The Tour Divide」と呼ばれる世界有数のマウンテンバイクレースを取材したドキュメンタリー映画です。「これはいい目標になる」と思った私は、それから2年間、コツコツとトレーニングを積み重ねました(GTDをマウンテンバイクに応用しました)。
2013年7月14日、世界中から集まった160人以上を相手に、レースに出場しました。私はついに、マンネリから抜け出したのです。
もちろん、世界有数のレースに出る必要はありません。どんなことでもいいので、自分を動かし続けてください。そうすれば、人生のどんなことにも対応できる心の準備ができます。スポーツ、趣味、続けたいと思える習慣など、すぐに気持ちを切り替えられる何かを見つけてください。
大なり小なり、人生に変化を起こす
行き詰まりを感じている人には、ほとんどの場合、特定の原因が存在します。住んでいる場所、仕事、特定の人物などが、あなたの幸せを奪っているのです。時間をかけて、何がネガティブ思考の元凶になっているのかを考えてみましょう。
仕事が原因だとしても、辞める必要はありません。仕事時間とプライベート時間の境界を定めるなどの、シンプルな変化でも十分なのです。angrygreycatreadsさんは、仕事に不満を感じていましたが、改善する手段を見つけたそうです。
仕事を辞めることはできなくても、明確な境界線を引くことで、日常生活を仕事で汚されずに済むことを発見しました。自分の好きなことを、いっそう楽しめるようになったのです(特に仕事終了直後)。「できません。ヨガのクラスがあるので定時に帰ります」という言葉が、どれだけ私の助けになったことか。
境界線を定めると自由時間が増えます。それを、エネルギー補給の時間にするのです。scarlet.pirateさんは、自由時間を第2の仕事のように考えてスケジュールを組むことを勧めています。
それは、私にとっては仕事でした。ですから、友達と会うときは、ミーティングやクライアント訪問と同じようにスケジュールを組むようにしました。受け身をやめれば、自然と積極的になるはずです。「メール、返ってこなかったらどうしよう」と考えることをやめて、自分が主導権を握るのです。「いつなら都合がいいの?」「まだ返事もらってないけど、変更ないよね?」という具合に。人って不思議なもので、「いつか飲みに行こうよ」と言うと実現しないけど、「金曜日の夜ヒマ?」と聞くと議論が始まりますよね。
些細な変化がきっかけになることもあれば、もっと大きなインパクトが必要なこともあります。すべてがネガティブ思考な人、身近にいませんか? 難しいことですが、その人との縁を切ることも時には必要です。環境は、あなたにも影響を及ぼすのです。edenn1423さんは、最後の手段に出ることで悪い状況を打破したと言います。
最低の仕事と最低の人間関係で溢れた、「目標」の街を離れました。洗いざらいを捨てることにしたのです。3年後、私はわずか10%の仕事で、2倍のお金を稼げるようになりました。家を買い、子どもも生まれ、毎晩の泥酔もなくなりました。あれは間違いなく、人生最高の決断でした。
必要な変化が、自分の心の中にあることもあります。「世の中、思うほど捨てたもんじゃない」と考えたことはありますか? もしかしたら、あなたが悲観的に考えすぎているだけなのかもしれません。Rebootさんは、起こっていることに対する責任を負うと心に決めて、マンネリを脱却したそうです。
私はよく、「私の上空には暗雲が立ち込めている」と感じ、周囲にもそう話していました。でも、ある日気づいたんです。その暗雲は、どこかからやってきたのではなく、私自身が作っているのだと。そこで、自分の人生に責任を持つことと、言い訳をしないことを、心に決めました。すると、すべてが順調に回り始めました。楽な選択ではありませんでしたが、元の道に戻ることができたのです。暗雲を生み出すような選択をしていたのは自分自身。そのような選択を考え直すことで、暗雲はどこかへ行ってしまいました。とはいえ、悪いことは起こります。そんな中でも、自分の幸せをコントロールするのは自分です。人生に身を任せれば、気がつかないうちに悪いことはなくなっているでしょう。
自分が制御不能に感じられるときよりも、自分の気持ちを調整できる時の方がいいに決まってます。自分で動き出さなければ、何も変わりません。誰と過ごすか、何をするか、どこに住むか、どう考えるか、どこで働くかなど、すべてはあなた次第。少しの変化でいいのです。それによって、人生の見方が変わり、前に進むことができるでしょう。
状況は人それぞれなので、困難から抜け出す唯一の解は存在しません。それでも、ここで紹介したアイデアが、あなたの発射台になることを願っています。人生最悪の事態だって、必ず乗り越えることができるのです。
Patrick Allan(原文/訳:堀込泰三)
Photos by Tina Mailhot-Roberge, William Brawley, Bob n Renee, Curtis MacNewton, Joe Shlabotnik.
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