西山明宏
2014年10月9日10時20分
関西の鉄道会社が野菜関連ビジネスに力を入れている。無菌状態の工場で野菜をつくったり、野菜を自宅まで宅配したり。一見、本業と「畑違い」の野菜を、鉄道会社が選ぶのはなぜ?
今年のノーベル物理学賞で注目が集まるLED照明から、明るい光が白い建物の中を照らす。隙間なく埋める緑の葉っぱの中を見回る、白ずくめの服装のスタッフがまぶしく映る。高架の建設や保線に携わってきた鉄道のプロたちだ。
阪神電気鉄道が、尼崎センタープール前駅(兵庫県尼崎市)の近くの高架下につくった野菜工場で、本格的に生産を始めたのは今年3月。無菌状態でつくり、えぐみが少ないベビーリーフやフリルレタスなどを「清らか野菜」のブランドで系列百貨店やスーパーなどに卸している。栽培を担当する長田(ちょうだ)真由美さんは「もっと種類を増やしてほしいとの声がきている」と喜ぶ。
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