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ケニア大統領 国際刑事裁判所に出廷10月9日 9時02分
7年前、アフリカのケニアで行われた大統領選挙で支持者どうしの衝突が起きて1000人以上が死亡したことを巡り、人道に対する罪に問われているケニヤッタ大統領は、8日、現職の国家元首としては初めてオランダ・ハーグの国際刑事裁判所に出廷しました。
7年前にケニアで行われた大統領選挙では、候補の支持者どうしの対立が民族どうしの衝突につながって1000人以上が死亡し、現職大統領のケニヤッタ被告が殺害を指示したなどとして、人道に対する罪でオランダのハーグにある国際刑事裁判所に訴追されています。
ケニヤッタ被告は、去年行われた選挙を経て大統領に就任しており、8日、国際刑事裁判所で行われた本格審理前のヒアリングに現職の国家元首としては初めて出廷しました。
この中で、検察側がケニヤッタ大統領が大統領選挙中に起きた暴動に関わっていたことを示す証拠が明らかになるのを妨害していると主張しているのに対し、ケニヤッタ大統領は発言をしませんでした。裁判所の周辺には、ケニヤッタ大統領を支持するおよそ100人のケニア人らが集まり、大統領の無実を訴えていました。
今回の裁判を巡っては、弁護側が訴追の取り下げを強く求めている一方で、検察側は、ケニア政府の協力を受けられず、このままでは新たな証拠を得ることは難しいという見解を示しており、今後、実際に国際刑事裁判所で公判が始まるかどうかが注目されます。