ニュース詳細
書店本棚下敷きで女児死亡 札幌地裁で有罪10月9日 12時25分
K10052592711_1410091225_1410091237.mp4
5年前、札幌市の書店で当時10歳の女の子が倒れた本棚の下敷きになり、その後、死亡した事故で、業務上過失致死傷の罪に問われた書店の元経営者に対し、札幌地方裁判所は「固定のしかたによって本棚が倒れるおそれがあることは認識できた」として執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
この事故は平成21年10月、札幌市東区の書店で高さおよそ2メートルの本棚が倒れ、当時10歳だった鈴木愛菜さんが本棚や本の下敷きになって意識不明のまま、おととし死亡し、一緒にいた姉も頭にけがをしたものです。
書店の元経営者の服部誠二被告(43)が本棚を壁に固定するなどの安全管理を怠ったとして業務上過失致死傷の罪に問われ、裁判で弁護側は「事故は予見できなかった」などと無罪を主張していました。
9日の判決で、札幌地方裁判所の田ジリ※克ミ※裁判長は「本棚の一部は事故前から傾いていて、固定のしかたによっては倒れるおそれがあった。本を出し入れするたびに本棚の傾きが大きくなる危険性は、特別な知識がなくても認識できた」と指摘しました。
そのうえで、「経営者として必要な転倒防止策をとらずに、姉妹2人を死傷させた結果は重大で、刑事責任は軽視できない」として、禁錮1年、執行猶予3年を言い渡しました。
※ジリは「尻の九の部分が丸」。
※ミは「巳」のたての部分が上までつかない。