ホスピタリティ・ツーリズム学士、グローバルスタディーズ学士、地球市民学学士、こども学学士…。大学卒業時に授与される学位の「学士」名だ。かつては文学部の「文学士」、法学部の「法学士」など29種類に限られていたが、平成3年に自由化され、今では約700種類に激増した。こうしたユニークな名称には「大学の独自色が示せる」と評価する声がある一方、最近は「分かりにくい」「一般には通用しにくい」などの批判も。多様化する学士、その実態は?
「21世紀の産業界を切り開く新しい視点を兼ね備え、高付加価値のサービスを提供できるホスピタリティ・マインドあふれる人材を育成します」
明海大学(千葉県浦安市)のホームページに書かれた「ホスピタリティ・ツーリズム学部」の説明だ。卒業すればホスピタリティ・ツーリズム学士になれる。あえて訳せば“おもてなしの観光学”だが、他大学にある観光学部とどう違うのか?
草野健学部長は「教員にはホテルや旅行会社、航空会社での勤務経験者が多く、理論を中心に学ぶ従来の観光学とは一線を画した実践教育を行っているのが強み」と語る。
東京未来大学(東京都足立区)には「モチベーション行動科学部」がある。卒業で授与される学位は行動科学学士。ホームページで「日本で初の、おそらく世界でも初の学部です」とアピールする。
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